新潟・燕三条「ものづくり企業」に注目集まる訳 技術力の高い企業と効率的にマッチングできる

不確実性の時代を迎え、市場のニーズも社会課題も複雑・多様化してきた。新たなビジネスモデルや事業を模索するうえで、ものづくり企業との協業・共創を図る動きも活発化している。
他方で、多数ある中から希望を実現する企業を探し当てるのは決して簡単ではない。この難題を解決するため、2014年から毎年開催されてきたのが、日本海側最大級のものづくり展示会「燕三条ものづくりメッセ」である。
9回目となる今年は、10月20日、21日の2日間にわたりオンライン要素も加えた「ハイブリッド型」で開催されるが、例年以上にマッチング機能がパワーアップ。より効率的かつ高精度なビジネスマッチングが期待できる場として、全国から180企業・団体が出展する(うち燕三条地域から92社)。
AIマッチングで効率的かつ高精度な企業検索
ものづくりを語るなら、燕三条は外せない。世界でも有数の金属産業の集積地であるだけでなく、イノベーションを連続的に起こし続けてきた地域だからだ。江戸時代の和釘(わくぎ)作りに始まり、作業工具や刃物、金属洋食器、チタンやマグネシウムなどの難削材加工と発展。企業間連携も活発に行い、時代に合わせて変化する多種多様なニーズにきっちりと対応してきた。
しかし、「どの企業がどんな強みを持っているのか」「こういう要望に応えてくれるのはどの企業か」を調べるのは難しい。展示会はそうした悩みを解決してくれる場ではあるものの、やみくもに探すのは非効率だ。
事前にある程度の見当をつけておきたい――この要望に応えるため、これまでも「燕三条ものづくりメッセ」では特設サイトの機能強化に取り組んできた。今年はさらにパワーアップし、AIマッチング機能を組み込んだ検索システムを導入。たとえば「タンブラー」と検索したら「カップ」もヒットするなど、関連製品・サービスにたどり着きやすくなっている。

オンライン商談も専門スタッフがサポート
昨年も実施して好評だったオンライン商談サービスも健在。単に「対面の代替手段」ではなく、企業マッチングの経験が豊富な専門スタッフがサポートするため、予備知識がなくても、初めてものづくり企業を探す場合でも安心。「オリジナル商品が作りたい」「小ロットの特殊品という発注は可能?」「こういう製品は作れる?」といった大まかな内容でも、気兼ねなく質問できる。

「燕三条のものづくり企業に興味はあるが、どのようなものか想像がつかない」「新規事業案を練るヒントは得たいが、足を運ぶほど時間とコストはまだかけられない」という人でも、オンラインで気軽に参加できるのが大きなメリット。ベンチャー企業との協業やクラウドファンディングを活用したBtoBメーカーによる商品展開をしている、従業員9名の金型製作会社「ミヨシ」の杉山耕治代表取締役による特別講演会もオンライン配信される。ものづくりに関心がある人はぜひ参加を検討してほしい。