物流サービス会社が「顧客満足」を高める秘策 「クレカ決済」で即時取引と与信審査を両立

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BtoB物流の決済は、今でも振り込みが中心だ。しかし、業界トップテンに名を連ねるトランコムが今年、顧客企業のカード払い受け入れを始めた。キャッシュレス決済が浸透していない業界で、なぜこの決断に至ったのか。そこには「攻め」と「守り」、両方の理由があった。

3代目社長が「カード払い受け入れ」決断した理由

業界最大級の求貨求車サービスを展開するトランコムは、2022年5月からアメリカン・エキスプレスをはじめ複数社のブランドの加盟店となり、荷主からのカード払いを受け入れた。一般的に、カード払いの受け入れ側には「代金回収業務の削減」「キャッシュフロー改善」などのメリットがある。

トランコム
代表取締役社長執行役員
武部 篤紀 氏

一方、トランコムはすでに請求業務や経理業務を効率化しており、キャッシュにも余裕がある。それでもカード払いの受け入れに踏み切ったのはなぜか。創業家3代目の社長武部篤紀氏は、業界では珍しい決断の理由をこう明かす。

「1つには、顧客満足の向上です。取引先は前々からカード払いを要望しており、この期待に応えることで優位性を確保できると考えました」

顧客の利便性を高めることが、経営戦略上「攻め」の理由だとすれば、「守り」の理由もある。それが与信管理だ。物流業界では、「いますぐ運んで」という突発的な新規受注が少なくないが、そのたびに与信審査に時間がかかるようでは案件を逃しかねない。その点、カード払いができる顧客であれば、すでにカード会社の厳正な審査を経ているため安心して取引できる。

カード払いの受け入れにより、物流業界や運送会社にはどのような変革が見込めるのだろうか。さらに詳しい内容は、ここからダウンロードできるホワイトペーパーで確認してほしい