「経費精算DX」が競争戦略上有効である根本理由 「関西ペイント」「マイナビ」「WOWOW」が辿った道

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

楠木建氏「DXは飛び道具無差別級チャンピオン」

遅れが目立つ日本企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)。生活でデジタルシフトが加速しているのに、なぜ遅れるのか。システム導入・刷新を目的としてしまい、単なるデジタル化にとどまってはいないだろうか――。このテーマを追求し、真にDXを推進する道筋を探ったのが2022年6月にオンライン開催されたセミナー、「デジタル化だけで終わらせない経理業務のDX」だ。

一橋ビジネススクール 教授
楠木建氏

基調講演では、一橋ビジネススクール教授の楠木建氏が「競争戦略とDX」と題し、企業経営におけるDXの位置づけを定義。大前提として、企業の目的は「長期利益の獲得」だとし、DXをはじめとするIT施策には、その目的を見失わせる「飛び道具のトラップがある」とする。とりわけDXは「飛び道具無差別級チャンピオン」だとするが、そのトラップをかいくぐるにはどうすればいいのか。かいくぐった後に役立つ、競争戦略上有効なDXの“使いこなし方”も明かされた。

DXの具体的な“使いこなし方”について、具体的かつ実践的な秘話が次々に展開されたのが、「関西ペイント」「マイナビ」「WOWOW」のDX推進キーパーソンによるトークセッション。各業界のリーディングカンパニーであるこの3社は、いずれも経費精算業務を入り口にDXを推進。億単位のコスト削減効果を生むなど、業務効率を劇的に向上させている。

注目は、業務効率化だけにとどまらず、社内の意識変革に成功している点だ。システムが変わると抵抗勢力が出てくるのが常だが、3社の取り組みは変化に負担を感じる社員たちの意識も変えている。果たして、どのようなアプローチを展開したのだろうか。

こちらのページから無料ダウンロードできるPDFでは、楠木建氏の基調講演とトークセッションの内容がわかりやすくまとめられている。3社の社内のDXへの意欲を後押しした経費精算システムの選定理由も記されているので、DX推進に行き詰まりを感じている人は、ぜひ打開策をつかむきっかけにしてほしい。