5/22号の解答と解説 楽しみながら知識が身に付く経済クロスワード
解答は「セイフシンサ」でした

解説
激震。混乱。迷走。これらの言葉が東芝に浴びせられている。トップ辞任に続く買収劇の幕切れと、過去に東芝がスポンサーとなっていた「日曜劇場」のドラマをもしのぐ騒動によるものだ。
東芝は4月7日、英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズから買収提案を受けたと発表した。成り行きが注目されていたが、1週間後に車谷暢昭社長兼最高経営責任者が経営の混乱する中で辞任し、直後にCVCから「(買収の)検討を中断する」との書面を受け取ったという。事実上の撤退とみられる。
辞任した車谷氏は2018年4月に会長に就任し、20年4月からは社長を務めていた。粉飾決算の発覚や原子力事業の巨額損失計上による債務超過で経営危機に陥っていた同社の立て直しを図ってきた。
半導体事業を担っていた東芝メモリ(現キオクシア)の売却などで危機を脱し、21年1月には3年半ぶりに東証1部復帰も果たした。だが、「物言う株主」らと対立。今回の騒動は、株主対策として東芝の非上場化を狙い、自身がかつて在籍したCVCによる買収を画策したものともいわれる。
CVCは撤退の理由を明かしていない。車谷氏辞任という予期せぬ事態も影響しただろうが、ほかに政府審査も買収のハードルになった可能性がある。これは、武器や原子力など国家の安全に関わる業種を対象とする「コア業種指定企業」に海外投資家が出資する場合、政府が重点的に事前審査を行うというものだ。
20年5月施行の改正外為法で、東芝はコア業種指定企業になっていた。加藤勝信官房長官は今年4月7日の記者会見で、事前審査の必要性に触れるとともに、「事業を安定的に継続できる経営体制の構築が重要」と言及していた。
危機を乗り越えた歴史
結果的に買収は見送られたが、名門企業の行く末はいかに。東芝の前身は1875年に田中久重が創業した電信機製造会社と、90年に藤岡市助が創設した電球製造会社で、1939年に両社が合併し東京芝浦電気となった。戦時中に無線機や発電機などの軍需で発展し、戦後も重電機や家電などで経済成長を支えた。
忍苦を乗り越えてきた歴史もある。48年には、空襲による主力工場の壊滅的被害の影響が残る中、労働争議が激化。だが、翌年4月に社長となった石坂泰三は、従業員に東芝の窮状を詳細に説明しつつ人員整理や幹部更迭などの改革を行い、再建を果たした。
87年には子会社の東芝機械が外為法に違反した「ココム事件」を機に米国で東芝たたきが発生。会長・社長が辞任したが、青井舒一が新社長に就き、情報(Information)や統合(Integration)を意味する「I作戦」を掲げて事業を再編した。
今回、再建に当たり、車谷氏の前に社長を務めた綱川智氏が社長に再就任し、「ステークホルダーとの信頼構築に努める」と決意を表明した。東芝の復活劇はまた見られるだろうか。
(ライター 漆原次郎)
正解者
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