人工知能(AI)などソサエティー5.0時代への対応が求められながら、パソコンの整備さえ遅れていた学校現場。しかしこのコロナ禍を契機に、ICT(情報通信技術)機器の導入はもとより、「学びの変革」までもが一気に進むと期待される。
これまで国は、公立学校でコンピューター1台当たりの児童生徒数を平均3.6人(3クラスのうち1クラスで1人1台の活用が可能)とするなどの整備目標を立て、2014〜17年度は単年度1678億円、18〜22年度は同1805億円の地方交付税措置などを続けてきた。しかし下図のように、小学校で新学習指導要領が全面実施となる20年度を控えても、やっと5人を切った程度だった。

そうした中、コロナ禍となり学校は安倍晋三首相(当時)の要請や緊急事態宣言により、最大3カ月間の臨時休校に入った。その間、少しでも授業を進められるよう家庭でのオンライン授業が模索されたが、同時双方向の指導ができた自治体は15%しかなく、インフラ整備の遅れが露呈した格好だ。
そこで政府は、19年度補正予算時に打ち出した「GIGAスクール構想」の実現を2年前倒しし、20年度補正予算を使って20年度中に達成させることにした。同構想は国私立も含め小中学校で完全1人1台環境などを実現するために補助金を投入するもので、実際、自治体の99.6%が20年度内に機器の納品を完了する見通しだ。21年は、まさに「1人1台元年」となる。
個別最適で協働的な学び
折しも文部科学相の諮問機関である中央教育審議会が、19年4月から「新しい時代の初等中等教育の在り方」を議論していた。コロナ禍の教訓を踏まえて打ち出そうとしているのが「個別最適な学びと、協働的な学びの実現」だ。
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