米セールスフォース・ドットコムのベンチャー投資部門から独立し、今年4月にOne CapitalというVCを設立した。ファンドの運用規模は最終的に100億円程度を目指す。
独立した理由は大きく2つある。1つは、成長途上のSaaS市場で勝負したかったから。投資先は法人向けのSaaSに特化し、1社当たり1億〜5億円で20〜25社に投資する計画だ。過去のSaaSへの投資実績を評価してもらい、コロナ禍があったがファンド組成は予想に反してうまくまとまった。
日本のSaaS市場は年間5000億円弱。一方でIT投資全体は10兆円であり、5%弱にすぎない。これが間違いなく30〜40%の水準になる。日本企業は業務システムの開発をお金のかかる大手ベンダーに丸投げするのではなく、もっとSaaSを使うべきだ。
ファンド出資者も支援
もう1つの理由は、大企業における「経営のOS(基本ソフト)」を刷新するため。セールスフォースでは、誰もがITツールを使いこなし、仕事の仕方がまったく違った。投資の承認申請をすると、スマホでパッと決裁する。米国のテック企業はビジネスモデルだけでなく、OSも違う。だからウォルマートやディズニーはIT企業を買収した。これからはソフトウェアが競争力の根幹になる。
日本の大企業に変革を起こすため、ファンドの出資者への支援も考えている。買収も含めた「攻めのIT」の戦略策定を後押しするほか、業務システムなど「守りのIT」でもSaaS活用を促し生産性向上をサポートする。
ファンドは出資者から出資総額の一定割合を管理手数料として毎年受け取るのが通例だが、これを原資に支援する。出資者は自社のデジタル化が進み、出資のリターンも得られる。投資先の成功だけでなく、出資者の成功も重要だ。






















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