長引くアパレル不況下、2018年は業界内の明暗がくっきり分かれた年だった。
業界最大手のファーストリテイリングは主力事業のユニクロが好調で、18年8月期も最高益を更新した。国内では厳冬に猛暑という天候がプラスに働き、実需に対応したヒートテックなどの商品が順調に売れた。出店を加速する中国や東南アジアでもブランド認知度が高まり、ユニクロの海外売上高は18年に初めて国内を突破(下図表)。決算説明会で柳井正会長兼社長は「普段着としての最高の服を作り、世界中に進出したい」と自信をみなぎらせた。
同様にベーシック衣料を販売する無印良品の運営会社・良品計画も好業績を維持する。靴下や下着など定番商品の値下げ効果で客数が増え、衣服・雑貨部門が業績を牽引。ユニクロも無印も、国内外で通用するブランドコンセプトの強さとスケールメリットを生かした価格競争力を、顧客獲得につなげている。
一方、手頃な価格帯でもファッション性の高い商材を扱う小売店は苦戦を強いられた。しまむらは既存店の客離れが続き、集客を狙った過度な低価格路線もあだとなって2期連続の減益が確実に。グローバルワークやローリーズファームなど若い世代向けのブランドを多数持つアダストリアも、17年度に大幅減益に転落して以降、業績の回復に力強さは見られない。

激化する価格競争 消費増税が重衣料を直撃
明暗が分かれた背景の一つには、衣料品の購買に対する消費者の意識の変化がある。最近は旅行や外食などコト消費を楽しむ傾向が強まり、ファッションに対する支出は相対的に減少。さらに18年は「安くても不要なものは買わない、という選別意識が非常に強くなった」(しまむらの北島常好社長)。
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