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マネロン大国の日本 国民の関心は薄い

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世紀の課題がある。マネーロンダリング対策として米国が打ち出している政府間機関、FATF(Financial Action Task Force)がそれである。米国は国際的に主張が通りそうなときは、国際機関の名前を使わず自分の名前を使い、国際機関を使わざるをえないときはしぶしぶ国際機関を使う。ただ時として、国際機関が米国と対立関係になることもある。

典型的な例が北朝鮮のケースである。北朝鮮への経済制裁を延長すべきかどうかは、正式に議論しなければならないケースに該当するだろう。少なくとも国連安全保障理事会の常任理事国は、議論をすべきであろう。それが米国は独断で制裁の延長を決め、日本も何となく追随している。国際機関の扱いは本当に難しいと米国は思っているに違いない。

2019年にFATFの審査を受けることになっているわが日本は、対策を講じているかのように振る舞っている。マネロンを考えるときポイントは三つに分けられる。それは、①Who(誰が)、②How(どうやって)、③What(どれだけを)、の3点である。「40の勧告」なるものに従い、さまざまな規制が導入されている。日本は「40の勧告」について、国を挙げて支援する体制を作っている。来年、10月、11月ごろに審査がありチェックされるが、40項目のうちいくつクリアできるかが問われるわけである。

前回検査のときは、日本は要改善事項(要するに落第点)が49項目中25項目という悲惨な結果に終わった。米国は要改善事項が6項目で1位である。読者の皆様の多くに影響が出ているのは、銀行口座開設までの期間の長期化だろう。

仮想通貨規制の本質

特に法人は時間がかかる。それはそうだ、マネロン用口座は法人のものが多いからだ。ひどいときは開設まで2週間くらいかかる。

元はといえば、こうなった責任は日本にもある。日本はマネロン大国なのだ。しかし仮想通貨の規制でも日本はマネロンを避けて通った。本当は、テロ対策として仮想通貨も規制しなければいけないのに、日本はややこしい議論から仮想通貨が自由になっている。

世界の先進国から地理的に離れているというのは、マイナス点が多くあるが、テロが少ないというのは大きなメリットだといえる。だが同時に、マネロンに対する関心も薄れてしまう。今、金融庁は仮想通貨取引所に対し、次々と業務改善命令を出しているが、本を正すと、このマネロン対策が十分でないところに原因があるのだ。金融庁の規制の是非はともかく、実効性のあるマネロン対策を行うのは本当に難しい。下手をすると、まともな業者も網に引っ掛かってしまう。ここは金融庁の腕の見せどころである。

(ケースケ)

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