国際海運で、脱炭素化への動きが鮮明になってきた。
4月13日、英国・ロンドンで開催された国際海事機関の専門委員会。国際海運の分野での、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの抜本的な削減で合意した。
温室効果ガスの国別削減の枠組みとして2015年に「パリ協定」が採択されたが、国際海運は企業の国籍と船籍が異なることが多く適用が除外されていた。しかし、国際海運のCO2排出量は世界の2.2%(12年時点)を占め、今後も貿易量に合わせ増大が見込まれていた。
合意内容で注目されるのが、中長期の排出削減目標の設定だ。すなわち(1)30年までに国際海運全体での燃費効率を08年比で40%改善、(2)温室効果ガス排出量を50年までに08年比で半減、(3)今世紀中のなるべく早期に排出ゼロを目指す。単一業界で国際的に「排出ゼロ」を打ち出したのは国際海運が初めてだ。
専門委員会で議長を務めた国土交通省の斎藤英明・船舶産業課長は、「今後、燃費効率の向上を目指した技術開発競争が加速し、CO2排出量が重油と比べて少ないLNG(液化天然ガス)燃料への切り替えが進んでいく」と語る。
日本の海運業の準備は進んでいるようだ。燃費効率の40%改善について、「達成の道筋は見えている」(日本郵船の髙橋正裕・環境グループ長)という。
LNGシフト進む
日本郵船では「新造船における燃費向上や運航スピードの減速などによる運航の適正化を通じ、17年度時点で08年度比35%以上の効率改善を実現している」(髙橋氏)。さらに今後、環境改善効果のある事業に資金使途が限定される「グリーンボンド」の発行などを通じLNGを燃料にした船舶を増やしていく。
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