かつて機械が組み合わさって作動していた車が、半導体の塊と化してきた。
車の電子制御化にトヨタ自動車が着手し始めたのは1980年代後半からと歴史は古い。燃料噴射装置をはじめ、運転しやすさのためのパワーステアリングや、急ブレーキでも車体を安定に保つためのサスペンションにも電子制御が使われるようになった。これらが作動するのは、半導体チップを満載した回路基板をモーターにつなげているからだ。動力を必要とするものは何にでも「制御系」の半導体が搭載される。
米調査会社ICインサイツによると2017年の車載半導体市場は280億ドルであり、16~21年の年間平均成長率は13~15%と、IoTと並ぶ高い成長を維持する。
この流れを加速させるのは、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転の技術の進化だ。従来の制御系に加え、人工知能(AI)を用いて周辺の画像認識・処理を行う「情報系」の半導体がカギを握る。裏を返せば、自動車会社は、ソフトウエアや電子回路の性能で他社と差別化することがますます重要になってきている。
勢いづくエヌビディア もはや下請けではない
こうした中でAIのアルゴリズムに適したエヌビディアやザイリンクス、インテルなど、演算用のプロセッサーを持つ米国の半導体メーカーは高い開発・提案力を持ち、発言権が強くなる傾向にある。
中でも、トヨタや欧米各社などの自動車メーカーから大手部品メーカーまでが軒並み提携するエヌビディアは、時価総額が約15兆円とバブルといえるほど高い水準に達している。
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