生鮮扱うドラッグストア 食品スーパー戦々恐々
生鮮品や総菜を強化するドラッグストア。コンビニと並ぶ小売業の勝ち組になりつつある。
地方の小売業で、地殻変動が起きている。ドラッグストアが異業種の食品スーパーやコンビニの領域を侵し、日常消費の中心になろうとしているのだ。
かつて繊維産業で栄えた福井県永平寺町──。古民家が並ぶ永平寺口の駅を降り、幹線道路へ5分ほど歩くと、約300坪の大型店舗が見えてくる。
中堅ドラッグストア・ゲンキー東古市店の食品売り場には、冷凍食品、弁当などのほか、青果、鮮魚、精肉の生鮮品がずらりと並ぶ。外観は郊外型ドラッグだが、生鮮品売り場を見ると、さながら食品スーパーだ。
100グラム=198円より高い牛肉は扱わないなど低価格を徹底。すべての生鮮品で周辺スーパーの特売商品と価格を合わせ、定番品は2割ほど安い価格で販売している。
10~15坪の売り場に、弁当・総菜も含めて、250点の生鮮品を展開。あくまで補完商品という位置づけだが、その価格は周囲のスーパーに、「競争環境は確実に厳しくなっている」と言わせるほどだ。
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