客層で売れ行きに明暗 郊外価格は下落する
現在の首都圏のマンション市場は、昔のように「ブームが来た」とか、「ブームが終焉したとか」などと一口では語れない。市場の二極化で、物件の売れ行きが極端に違うからだ。
郊外のマンション販売は厳しい。価格が上がりすぎた。こうしたマンションの購入層は、坪単価180万円程度で、3500万円前後のマンションを買っていた。ところがこの数年、坪単価が220万円程度になり、販売価格は4500万円くらいと、売値が1000万円ほど上がってしまった。
郊外マンションの購入層は中小企業に勤める若年世帯が多い。首都圏では圧倒的なボリュームゾーンだが、この層は所得について将来の不安が強い。新築価格が高くなったため、購買意欲が衰え、戸建てや中古マンションに向かう動きがある。
さらにいえば、最近の郊外物件は商品企画が悪い。60~70平方メートル程度の「田の字型」の間取りが大半だ。真ん中に廊下があって左右に寝室や水回り、突き当たりがリビングの造りだ。設計がしやすく比較的安上がりではあるが、この構造ではライフスタイルに応じて将来間取りを変えようと思っても変えられない。
高収入夫婦や単身者に都心直結の沿線が人気
東京23区内では、全体的に新築マンションの売れ行きがよい。購入層は主に四つ。まず共働きで、世帯年収が2000万円ある「パワーカップル」。8000万円ぐらいのマンションを買う。便利な路線で駅近を求める。
二つ目はアッパーサラリーマン。40歳前後で年収が1200万円程度。親も経済的余裕のある場合が多く、資金援助が期待できるため、7000万~8000万円ぐらいの駅近のマンションを買う。
この記事は有料会員限定です
残り 735文字
