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ビジネス #トヨタの焦燥

[INTERVIEW]アイシン精機社長・伊原保守 「トヨタが全部やる時代じゃない」

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トヨタグループの再編が加速している。キーマンはアイシン精機の伊原保守社長だ。トヨタ自動車で副社長まで務めた伊原氏に今後のケイレツのあり方などを聞いた。

アイシン精機 社長 伊原保守 いはら・やすもり●1951年生まれ。75年京都大学法学部卒業、トヨタ自動車販売(現トヨタ自動車)入社。2011年取締役。13年副社長。15年6月から現職。(撮影:永谷正樹)

──トヨタから手動変速機をアイシン・エーアイに移管したほか、シートやブレーキ、ボディなどもグループ内で集約化しています。

狙いは競争力をつけることだ。現在の敵はグループ内ではなく、世界だ。世界と戦うときに日本連合軍のようなものを作って、ある程度まとめてやりましょう、というのが今回の事業再編だ。これまでのような単品の提案ではなく、(部品をまとめた)システム提案、場合によっては自動車メーカーが決めることを部品メーカー側から提案しないと、お互いに将来はしんどい。真の競争力を身に付け、新しい価値を提案する会社になることが海外サプライヤーへの対抗になる。

──実際に海外のサプライヤーに負けているのですか?

そうだ。たとえば、ドアフレームはこれまでアイシン精機とシロキ工業の独壇場だった。しかし、3年ぐらい前からトヨタ向けのコンペで中国企業に負けている。昔は安くても生産準備が不十分だったり品質に不安があったりしたが、相手の品質が上がってきた。だから当社はシロキを子会社化し事業再編した。一緒にやったほうが競争力が高まるからだ。

──グループ内で会社をまたぎパワートレイン、走行安全、車体、情報・電子に分けたバーチャルカンパニー(VC)を始めました。 

歴史的にアイシンは分社化で専門知識を高めてやってきた。だが、自動運転やコネクテッド(つながる車)、電動化など次世代カーでは、グループで一体感を持ち経営資源を効率化しないと競争に勝てない。開発だけではなく、経理、生産、調達、営業も全部ひっくるめてあたかも一つの会社のごとくやっていく。今はトランスミッションが売れて忙しいから誰も危機感なんてない。だが、私から見ると怖くてしょうがない。将来、車が完全に電動化すると、アイシンの売上高は今の3.5兆円から1兆円ぐらいまで減る。そのインパクトは大きい。だからこそ好調な今のうちに手を打たないといけない。グループ再編やVCをやることで、社員は「何でこんなことをやっているのか」とも思う。そこで危機感も生まれる。

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