国内市場が縮小する中、マツダの成長余地は販売の8割超を占める海外にある(図表1)。中でも収益柱の北米は最重要地域だ。
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今年1月、北米統括会社のトップが交代した。13年弱務めてきたフォード出身者から、当時常務だった毛籠勝弘へ。業界関係者の間では「マツダがいよいよ北米に本腰を入れる」と話題になった。毛籠は販売やマーケティングの業務経験が豊富で、グローバルのマーケティング戦略を統括しブランド推進も担う。
毛籠のミッションは、単なる現地販売の拡大ではない。北米を足場にした販売革新こそが使命だ。
マツダは2012年以降に国内外で発売した商品について、値引きを極力抑える「正価販売」を推し進めてきた。北米では一つの販売店が複数のメーカーの製品を取り扱うことが珍しくなく、メーカーが販売店に多額のインセンティブ(販売奨励金)を出すのも一般的だ。マツダはこうした商慣行を打破し、メーカーと販売店のつながりの軸をインセンティブから商品へ戻そうとしている。
今年3月の米ニューヨーク自動車ショー。現地社長として初の大舞台に立った毛籠は、強い決意を示した。「米国シェアは2%であり、慢心は許されない。われわれのディーラーへの接し方、ディーラーの販売の仕方や顧客へのサービスなど、すべてのレベルで期待を超えるために、今再び一段の努力が必要だ」。
この言葉を裏付けるかのように、毛籠は北米統括会社の内部体制を刷新。約48億円をかけ「早期退職支援」と銘打ちリストラを実施した。ある証券アナリストは「『安売りのマツダ』の文化がしみ付いている人に退社してもらったようだ」と話す。一方で、マツダ独自の設計思想である「人馬一体」の浸透を急ぐ。
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