居抜き物件を次々に取得し、業績を伸ばし続けているドンキホーテホールディングス。強さの秘訣について大原孝治社長に聞いた。
──居抜き物件が増えて、追い風が吹いています。
ものすごく多い。いろいろな業界や業態から「リストラ店舗を引き取ってくれないか」という話が舞い込んで、てんやわんやだ。GMS(総合スーパー)や家電量販店、パチンコ店など衰退業種のリストラがここ1〜2年特に加速している。今年度(2017年6月期)はユニーやイトーヨーカドーの大量閉店もあり、われわれにはもっといい環境になる。
──なぜドンキは閉鎖店跡への出店の成功率が高いのでしょうか。
われわれは決まったフォーマットを持たず、個々の店の商圏に合った店舗作りをできるのが最大の強みだ。最初思ったような数字が上がらなくても、競合店が繁盛していればお客さんはいる。だったら変化対応をして、競合店からお客さんを奪えばいい。マーケットはシュリンクしており、誰かがダメになり誰かが勝つ。共存共栄はない。
われわれはパワーゲームをしない。スモールゲームだ。逆にパワーゲームをやっている、たとえばイオンとは戦いやすい。彼らは変化対応ができないからだ。僕らは価格や品ぞろえを即日ガラッと変えることができるが、彼らの現場はそれに対抗する手段を持ちえていない。企業としては優れていても、店舗段階でいえば、われわれのほうがお客さんに順応していく力を持っている。
──「ポストGMS」を目指す中で長崎屋買収は大きかったですか。
長崎屋を再生する中で、食品のノウハウを得たのは非常に大きなリソースになった。「ドンキ=若者」を脱皮して、日常的に買い物をする主婦やニューファミリーを取り込んでいくのに、食品の強化は欠かせなかったからだ。かつて若者は免許を取って車を改造してというトレンドだったが、世の中が変わった。それに対して微調整してきた結果、今のドンキのターゲットとしてニューファミリーがある。それはとがっている必要はない。丸まったドンキがあっても全然構わない。お客さんに喜んでもらえればいい。いちばん重視しなきゃいけないのはライブ感だ。
この記事は有料会員限定です
残り 510文字
