横浜市都筑区のマンションが傾いた問題をきっかけに、子会社・旭化成建材の杭打ちデータ偽装が発覚し、社会的に大きな批判を浴びた旭化成。不祥事の責任を取って、浅野敏雄社長が3月末に辞任し、経営戦略と経理・財務を担当していた小堀秀毅氏がトップに就任した。信頼回復への道筋と、多様な事業を手掛けるグループの舵取りについて、小堀新社長に聞いた。
──杭工事のデータ偽装で、旭化成の信頼が大きく揺らいだ。
問題発覚後、旭化成建材が過去10年間に手掛けた約3000件の物件を再調査した結果、360件で提出データに流用などがあった。杭工事現場における作業手順、ルールといった基本的な部分の管理体制が十分ではなかった。居住者の皆様をはじめ、多くの方々にご心配、ご迷惑をおかけし、たいへん申し訳なく思っている。
──当初は、手抜き工事を隠すためのデータ改ざんと疑われた。
工事自体はちゃんとやっているのに、計測データを報告書に記載するという当たり前のことが現場で徹底されていなかった。こうしたことがないよう、再発防止に努める。
データに問題があった物件については、元請け建設会社などの協力を得て、建物の安全確認作業を行った。横浜市のマンションはまだ再調査中だが、それ以外の物件はすべて杭工事が適正に行われ、建物の安全性に問題のないことが確認できた。
──問題の発端となった横浜のマンションは杭工事自体に欠陥があり、販売元の三井不動産レジデンシャルが建て替えを計画している。多額の費用負担となるのでは?
横浜の物件は、販売元と元請けによる再調査がまだ終了しておらず、当社からコメントできる段階にない。費用分担にしても、具体的な相談が来てから責任の範囲内で誠実に対応するとしか言いようがない。
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