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憲法をめぐり激論 大揺れの安保法案

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6月4日の衆議院憲法審査会で意見陳述する、長谷部恭男・早大教授(左)、小林節・慶大名誉教授(中央)、笹田栄司・早大教授(右)(時事)

──安全保障関連法案に含まれる、集団的自衛権の行使が違憲であるとの論拠は。

1928年のパリ不戦条約以来、独立主権国家には、自然権(条文の不要な本来保有している権利)としての自衛権が認められている。国連憲章に明記されているが、その自衛権には個別的自衛権と集団的自衛権がある。国際法上、集団的自衛権が認められていることは否定しない。

しかし日本国憲法下では、自衛隊が他国の防衛のために海外に出ていくことはできない。憲法9条2項には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない」とある。

だから、自衛隊は軍隊ではなく、警察予備隊として発足した。自衛隊はわが国の領土内で、警察や海上保安庁で対応できないほどの力が襲ってきた場合に備えるための組織であり、法的には第2警察という位置づけだ。

警察と軍隊の違いは何か。軍隊は戦争に勝つことが最優先で、大量破壊、大量殺人など通常では犯罪とされる行為が許容される。戦場で強盗などを犯すと、軍法会議という特別な法廷が開かれるが、憲法は76条2項で軍法会議を禁止している。軍法会議のない自衛隊は軍隊とはいえず、警察で交戦権もない以上は「専守防衛」に限定されると考えることは、極めて自然だ。

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