おカネをかけずにいい作品を作る
船越雅史 HJホールディングス 社長

札束抱えて上陸する黒船を、日テレ傘下の動画配信サービスはいかに迎え撃つか。
日本テレビ放送網は昨年4月、米国の動画配信サービス・Hulu(フールー)の日本事業を買収した。
──会員数100万人を突破した。
予想より早く達成できた。日テレ傘下でアニメ配信大手のバンダイチャンネルと提携するなどし、コンテンツは非常に充実した。会員総数だけでなく、アクティブ会員が多いというのがフールーの特長。それは日テレの動画配信サイトと比べても歴然としている。
──今後はドラマなど独自作品を強化するというが、ネットフリックスも日本に巨費を投じて独自作品を作るようだ。
おカネをかければいい作品を作れるという面がないとは言わない。だが、それなりの金額でいい作品を作るのは実はテレビ局がいちばん得意とするところ。現状でも、TBS制作の「吉田類の酒場放浪記」のような番組がフールーでよく見られている。100億円かけたドラマは確かに面白いが、おカネをかけなくても日本全国の制作会社の知恵によって、見られるコンテンツを作ることは可能だ。われわれの強みはそこではないか。
他局出資の可能性も
──ネットフリックスに危機感は。
ネットフリックスが敵というよりも、スマートフォンやテレビ、レンタルビデオなどとユーザーの時間を奪い合っていると考えている。
──フールーはまだ赤字が続くが、親会社の姿勢は。
日テレの大久保好男社長は地上波、BS(放送衛星)、CS(通信衛星)、そしてインターネットの4波でコンテンツを視聴者に届けていく方針を明言している。
──他局から出資を受ける可能性は?
フールーを日本のプラットフォームにするためには、その選択肢も当然、日テレの視野に入っているはずだ。まずはコンテンツ提供でアライアンスを組む中で、各放送局とよい関係を醸成していく。
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