LINEミニアプリで実現する次世代の顧客体験 順番待ちサービスで顧客ストレスを軽減

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飲食店や病院など業界問わず発生する「順番待ち」。ビジネスの戦略として順番待ちを誘発している場合を除いて、多くの利用者にとって順番待ちは避けたいもの。とくに混雑を望まない人が増えているコロナ禍においては、順番待ちによる機会損失はもとより、クレームにもつながりかねない。
そうした課題への打ち手になるのが、「LINEミニアプリ」を活用して提供されている「順番待ち」機能だ。LINEミニアプリとは会員証、注文、予約、受付などのあらゆるサービスをLINE上で提供可能にするプラットフォームのこと。LINEさえあれば新規アプリをダウンロードせず、簡単に利用開始できるとあって最近注目が高まっている。
LINEミニアプリの特長や「順番待ち」機能の利用メリットについて、LINE株式会社 ミニアプリ事業企画室 Growth企画チームの野村隼平氏と、LINEミニアプリの開発パートナーである株式会社ブレイブテクノロジー 代表取締役/CEOの磯本悟氏に聞いた。
LINEミニアプリの概要
国内利用者数9,000万人以上(2021年12月末)のLINE上で、順番待ち受付・会員証・店内注文・予約などの機能を持つサービスの提供が可能。ユーザーは自社アプリのインストールや会員登録をしなくても、LINEアプリ内でサービスを利用できる。LINEミニアプリを導入する際は企業の要望に合わせて一から構築する「個別開発」と、必要な機能を簡単に導入できる「パッケージ」が利用可能。パッケージ利用の場合、店舗は新たにアプリを開発・導入する手間やコストを削減できるなどのメリットがある。

LINEのプラットフォームを活用したサービスに
熱視線集中のワケ

左)株式会社ブレイブテクノロジー 代表取締役 / CEO 磯本 悟氏
右)LINE株式会社 ミニアプリ事業企画室 Growth企画チーム 野村 隼平氏

LINEミニアプリの立ち上げ初期から事業開発に携わってきた野村氏は、他のサービスにはないLINEミニアプリの特長について、次のように説明する。

「LINEミニアプリを導入いただく店舗様にとって、自社アプリを一から開発しなくてもよいというのは大きなメリットです。LINEミニアプリは『個別開発』も可能ですが、『パッケージ』の製品をご利用いただくとLINE上で速やかにサービスを提供できるので、労力がかかりません。また、LINEミニアプリの利用とともに、ユーザーをLINE公式アカウントの友だちにスムーズに追加できますので(要許諾)、来店後のリピート促進の施策を講じやすくなります」(野村氏)

自社アプリの開発は時間や労力など、コストも工数もかさみがちだ。加えて、開発した自社アプリがユーザーに愛用されるとは限らない。その点、すでに約9,000万人のユーザーを抱えるLINEを活用すれば、効率的かつスムーズにサービスを提供できる。また、LINEミニアプリは店舗側だけではなく、利用するユーザーのメリットも大きいという。

「すでにLINEをお使いのユーザーであれば、新たにアプリをインストールしなくてもサービスを利用できるので、負担が少ないです。また、普段から使い慣れたLINEで順番待ちの呼び出しや予約のリマインドなどの各種メッセージを受け取れるため、通知の見落としも防げます」(野村氏)

LINEミニアプリ「順番待ち」で顧客ストレスを軽減

LINEミニアプリで解消したいことは、「日常生活におけるユーザー、そして接客など顧客体験を創出する従業員の負担や不便」と話す野村氏。中でも、「順番待ち」機能は業種を問わず引き合いがあるという。

「店舗様にもユーザーにも、使いやすいサービスをつくれないだろうかと仮説と検証を重ね、順番待ち機能をLINEミニアプリの注力領域の1つとすることを決めました。一般的に順番待ちは、多くの人にとってストレスになることだと思います。食事をしたいときに飲食店が混んでいてその場で待たないといけなかったり、体調が悪いときに病院の待合室でいつ呼ばれるかわからずに待ち続けなければいけなかったりというのは、顧客体験として望ましいとはいえません」(野村氏)

また、店舗側のオペレーションの問題として、順番を間違えて入店順位が入れ違いになりお客様の不満につながってしまう、大きな声で名前を呼ばないといけない、なども挙げられる。こうした店舗とユーザー双方の不便や不満解消につながるのが、LINEミニアプリの「順番待ち」機能というわけだ。

「順番待ち」機能を含めLINEミニアプリのパッケージ一覧は、LINEマーケットプレイスで確認できる。飲食や小売、医療機関など業種ごとに抱える課題に応じて多種多様なパッケージが用意されているが、実際にこれらアプリ開発を手がけるのは、LINEミニアプリの開発に対応している企業だ。順番待ちパッケージの「matoca(マトカ)」を開発したブレイブテクノロジーの磯本氏は、自社のLINEミニアプリの特徴について次のように説明する。

「matocaは順番待ちの管理ができるサービスです。順番管理に関しては、いわゆる整理券の代わりにお使いいただけます。発券方法はLINEのメッセージやホームページ、各種SNSのリンクをクリックして整理券を取得するオンライン発券と、店頭のPOPやチラシなどオフライン発券の2パターンがあります。そして、自分の順番が近くなったらLINEに通知が届く仕組みで、LINEを利用していない方には店内発券機能や、自動電話呼出なども可能です。導入する店舗側の運用も極めて簡単で、iPadなどから指定した整理券番号を選択するだけで、順番待ちをしている人のLINEへ通知できます」(磯本氏)

導入に際して、店舗からマニュアルを求められることもあるが、ほとんどの場合はマニュアルなしで導入できるという。その手軽さもmatocaのLINEミニアプリの魅力の1つだろう。

「順番待ち」のみならず
経営の合理化や効率化にもつながる

さらに、 matocaのLINEミニアプリは店舗のLINE公式アカウントと友だちになりやすい導線に設計されている。一般的にLINE公式アカウントの友だち登録を促すには、LINEについて周知するポスターやPOPを店舗に掲出して、従業員からの声かけを行うなど能動的な働きかけを必要するケースが多い。しかし、matocaのLINEミニアプリを利用することで、自然な流れで友だち追加につながるという。

実際にmatocaのLINEミニアプリを導入して以降、友だち数が一気に増えた導入事例も多数あるとのこと。LINE公式アカウントの友だちが集まれば、新商品やイベントの情報などをメッセージ配信する際、配信効果が出やすくなる。

「LINEの活用による集客・販促効果の高さは、開発パートナーであるわれわれも実感しています。デジタルマーケティング専任の担当者がいない場合も、友だちを増やし、データを蓄積することができれば、手軽に効果的な施策につなげやすくなります。matocaをはじめとするLINEミニアプリは、サービスそれ自体の価値はもとより、企業・店舗様の経営を包括的に支援できるサービスだと考えています」(磯本氏)

順番待ちの負担を減らすことは、顧客や従業員の満足度向上につながることは間違いない。だが、LINEミニアプリの真の実力は「順番待ち」をはじめとするサービス提供だけにとどまらず、経営の合理化や効率化につながるところにあるといえるだろう。LINEミニアプリという新たな武器は、必ずやビジネスを飛躍させる一助になるはずだ。

LINEミニアプリの導入効果とは?「matoca」の活用事例

養鶏牧場やレストランを運営する「⼤江ノ郷⾃然牧場」

鳥取県の「⼤江ノ郷⾃然牧場」内にある人気のスイーツ専門店は、休日ともなると⼊場2時間待ちも珍しくなかった。来店客に整理券を発⾏し、メールで順番を知らせるシステムを利用していたものの、メールアドレスの⼊⼒の⼿間など顧客の利便性に課題を抱えていた。

そこで、ユーザーの利便性を考え、「matoca」の導入を決断。導入の際、申し込みから運用開始までは、ブレイブテクノロジーとメールと電話のやり取りだけでスムーズに開始できた。顧客は専⽤端末で整理券を発券すればその場にとどまらなくてもよいため、顧客は敷地内を巡るなど時間を有意義に使えるようになった。

また、LINEミニアプリの導⼊後にはLINE公式アカウントの友だち数が2倍以上に増加。さらに友だちに向けて、店舗とECで利⽤できるクーポン配信したところ、 約2週間で1,000組以上の来場利⽤と約80件のEC購買につながった。担当者は効果について「LINEの持つ影響⼒に驚いています」と手応えを感じているという。

院内の混雑緩和と三密解消を目指す「皮膚科クリニック」

日頃から待合室が患者であふれているとある都内の皮膚科クリニック。かねてより待ち時間の混雑に関する苦情も少なくなかった。以前からLINE公式アカウントを活用し、定期検診や営業時間の案内を行っていたこともあり、「matoca」のLINEミニアプリの利用を決断。LINE公式アカウントのリッチメニュー部分やホームページにわかりやすくmatocaの動線を設置した。

その結果、院内混雑が緩和され三密解消に成功。苦情も減ったことで業務負荷の改善にもつながった。また、LINEでの順番待ち受付を知らずに来院した患者にmatocaを案内すると「次回から利⽤します」と好意的に受け⼊れられている。

LINE公式アカウントの友だち数は、導⼊約2カ⽉で約6倍に増加。今後はLINEミニアプリの利⽤データを活⽤し、LINE公式アカウントで効率的なメッセージ配信を⾏う予定だ。多くの医療機関は既存のシステムで患者を管理しているが、順番待ちという局所的な課題についてのみLINEミニアプリの活用で解消したことで、患者ファーストな対応を実現した事例だといえる。