EC・実店舗の顧客情報統合を実現し
オムニチャネル時代での次の一手を
フューチャーショップ
顧客をファン化する
ロードマップを組み込む
「FutureShop2(フューチャーショップツー)」は、フューチャーショップがASPで提供するECサイトのプラットフォーム。現在、約1800店舗が利用している。その流通総額は年間約551億円。ASPながらも、カスタマイズ性の高い完全プロユースに仕上がっている。10社に1社は年商1億円を超えており、年商40億円を超える店舗もあるという。
その理由についてフューチャーショップ代表取締役の星野裕子氏は「顧客をファン化する仕組み」を挙げる。
顧客のファン化には、初期顧客化、安定顧客化、優良顧客化という3つのフェーズがある。いわばファン化するためのロードマップだが、各フェーズには多様な仕掛けがある。たとえば、安定顧客化に必要なのは「リピート力」。これを高めるためには、ポイント機能はもちろん、クーポン機能も力を発揮する。初回購入の商品発送時にQRコードつきの期間限定割引クーポンを同梱することで、2度目のキッカケをつくる。また、買えば買うほどランクが上がる「会員ステージ機能」と組み合わせ、クーポンの出し分けで「優待力」をより一層高めるなど、ECが得意とする“顧客データを活用した売り上げづくり”に果敢に挑戦することができる機能を作りこんでいるのだ。
顧客の動きがわかれば
企業は次の一手を打てる
その同社が、実店舗とECサイトのポイントを完全統合するソリューションを新たに開発した。来るべきオムニチャネル時代を見据えた「FutureShop2X with CROSS POINT(フューチャーショップツークロス ウィズ クロスポイント)」だ。
「過去のデータから顕在化しているニーズを把握しやすいECと、顧客さえも気づかなかった潜在ニーズを引き出す接客技術を持つ実店舗。それぞれの強みを発揮することで、さらに顧客体験を向上させ、ファン化を促進すると考えています。どのチャネルで顧客接点を持っても最適な顧客体験を提供することこそがオムニチャネル化成功のカギ。そのためにはまず、顧客を知ることから」(星野氏)。
このサービスを導入すれば、ECサイトと実店舗の両方で利用できるポイントをフックにして顧客情報や購買履歴が一元管理できる。しかも、導入コストは一から構築する場合と比べて比較的安価なのも評価できる。
「すでに相当な数の引き合いが来ています」という星野氏は「今後はオムニチャネル・ソリューションの構築にますます力を入れていきます」と意気込む。顧客を惹き付け、ロイヤルティを醸成するオムニチャネル・マーケティングは、まさにここから始まるのである。