ビジネスパーソンに今足りないのは、「伝える」力 10年で3倍に増えた、意外な採用条件のニーズ

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多くの企業でSNSの運用やWebサイトの利活用が進んだ。それに伴って、デジタル上のコンテンツを作る力が求められるようになっている。アドビの調査によれば、転職市場において、そうしたスキルへのニーズは、2010年時点と比較して20年時点で約3倍に伸びている。とくに「管理・事務」といった非クリエイティブ職種において約4.2倍に増加した結果だ。こうした転職市場の変化から、ビジネスパーソンに必要な「スキルセット」の新潮流が見えてきた。
※本タイアップ記事では、主たる業務において、制作物や建築物などのデザイン業務に従事しない、営業、企画・経営、管理・事務などの職種を指す

「月給3.4万円」優遇される、スキルセット

デジタルシフトしたビジネス環境においては、採用の際に、デジタルを使った創造的な力が求められるようになっているとわかる

2021年4月、アドビは転職市場で必要とされるスキルのニーズ変化を把握するべく、求職・転職者と企業の採用担当者を対象に調査を実施した。

調査結果によると採用担当者の71.5%が「非クリエイティブ職でも、クリエイティブツールスキルを持った求職者は重要である」と回答。また、採用担当者のうち7割以上は、クリエイティブツールスキルを持った求職者と「同等の能力で、かつクリエイティブツールスキル非保有者」を比較した場合、前者の月給を「平均3.4万円ほど優遇できる」と回答。雇用条件にも大きな影響があると判明した。

こうした調査結果から、「クリエイティブツールはビジネスパーソンにとって必須のスキルになってきた」と考察するのは、アドビのマーケティング本部でバイスプレジデントを務める秋田夏実(あきた・なつみ)氏だ。

「ここ数年、SNSの普及や、ビジネスシーンでの動画活用、営業資料や提案書のデザインなど、“相手に伝わる”ビジュアルコミュニケーションが浸透する中、クリエイター以外の職種の人が、仕事でクリエイティブツールを使うケースが増加しています」(秋田氏)

とくにコロナ禍では、遠隔でも相手に伝わりやすい資料作りが必要になったことで、グラフィックの作成や説明動画などの制作スキルを求める声が高まっている。

調査でも採用担当者の31.5%が「リモート環境で、イラストや写真、動画でのコミュニケーションが不可欠になった」と回答している。

変わる公務員。独学で広報誌をデザインし、日本一へ

だが、求職者側がこうした事実を把握できていないことも明らかになっている。採用の場でクリエイティブツールスキルをアピール材料にしている人は1割のみにとどまった。約9割の求職者は、クリエイティブツールスキルを持っていないか、持っているが雇用条件に関わることを知らない。

実際のところ非クリエイティブ職の現場で、クリエイティブツールスキルはどう活用されているのか。それを知らなければ、自分の持つスキルが生きるのかどうかさえわからないだろう。そこで、クリエイティブな職場イメージと決して近くはない、地方自治体での取り組みについて取材した。

埼玉県三芳町に18年勤めた元地方公務員、佐久間智之(さくま・ともゆき)氏は、マンションのゴミ箱に町の広報誌がどさっと捨てられていた状況を目の当たりにし、税金の無駄を何とかしたいと一念発起。

佐久間 智之

独学でアドビのクリエイティブツールを習得したり、ファッション誌からデザインを研究したりと工夫を重ね、広報誌の内製化を実現した。制作費は、1100万円以上から600万円以下まで下げることに成功したという。

「内製化によってコストを削減できただけではなく、印刷業者とのやり取りもないので、各課がその場で校正確認できます。部門間の連携もスムーズになるので、余計な仕事が減って広報担当最後の2年間は残業ゼロで毎日定時帰宅。クリエイティブツールスキルを身に付けると、業務改善にもつながると実感しました」(佐久間氏)

佐久間氏のビジュアル訴求力と企画力により変貌を遂げた広報誌。三芳町の伝統芸能「車人形」を特集したところ、それまでは空席が目立っていた公演が満席になった。町内の湧水地にある「こぶしの里」で見られるホタルを特集した際には、佐久間氏自らフォトグラファーとして6時間かけて誌面全般の写真を撮影。1日1000人近くが訪れる観光スポットになった。

ホタルを特集した三芳町の広報誌

そして2015年、日本広報協会主催の全国広報コンクールで日本一に輝いたことで、佐久間氏の存在は全国の自治体に知れわたる。現在は独立して「広報で日本を変える」ために、自治体や行政の広報アドバイザーとして活躍している。

「公務員は自分たちの自治体のことを、誰よりも理解し、地域のことを語れる存在です。その熱量を“伝わる”アウトプットに落とし込むことができれば、目を引く魅力的なデザインになるはず。ただ、残念ながら公務員が手がけたパンフレットや広報誌は、“伝わる”じゃなくて“伝える”だけになっていることが多い。住民に何かを伝えたいと思ったときには、やはりクリエイティブツールスキルが重要になると思います」(佐久間氏)

「伝わる」スキルの習得は当たり前になる

秋田氏も、20代でMBA留学して米国で学生生活を送る傍ら、個人でWebサイトを運営する中でアドビ製品に触れ「趣味が高じてアドビに入社した」と冗談交じりに話す。だが、まさにクリエイティブツールスキルを武器にキャリアの新境地を切り開いた、非クリエイティブ職のロールモデル的存在だ。

アドビ バイスプレジデント
秋田 夏実

クリエイティブツールスキルを磨くメリットには、「相手に伝わるコミュニケーション」が身に付くことも含まれると秋田氏は言う。「誰もがクリエイティブツールを日常的に活用する時代になり、こうした新しいスキルセットを持つことがキャリアや仕事の幅を変える時代になっているのではないでしょうか。最近は副業解禁の流れも加速していますから、本業以外でも使える機会は増えていると思います」(秋田氏)

「視覚から得られる情報は、理解促進に大きく影響します。例えば、ポスターやチラシなどを編集できる『Adobe Illustrator』を使ってプレゼン資料を作成すると見栄えがとてもよくなります。

アドビのツールは、誰でも簡単にビジュアルやデザインを磨き込めることを追求して機能を開発しているので、あらゆるビジネスシーンで役立ちます。今は変化の激しい時代。新卒からリタイアするまで、たゆまずに自分のスキルをアップデートしていくことが必要ではないでしょうか。その時々に求められることを、楽しみながら学ぶ好奇心が大切だと思います」(秋田氏)

こうした状況を受けて、アドビはクリエイティブツールに触ったことがない初心者にも使いやすい「Adobe Creative Cloud Express」をリリース。

Adobe Creative Cloud Expressなら、数千もの美しいテンプレートがそろっているので、誰でも簡単にコンテンツを作り始めることができる

SNSでの投稿からロゴ、チラシ、バナーなどのマーケティング資料まで、美しくリッチなマルチメディアコンテンツを無料で制作できる。何より、気軽にブラウザ上やモバイル上で、コンテンツを作れるのが魅力だ。クリエイティブなスキルセットが必要になった今、習得する側のハードルも低くなりつつある。

仕事やキャリアに役立つことを見据えながらも、楽しんでスキルを得ることこそ、“自分のアップデート”に必要な心構え。誰でもクリエイティブツールを使える時代になったことで、「伝わる」アウトプットができるスキルは当たり前のものになっていくだろう。 

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