横浜銀行

サステナブルファイナンスでSDGs経営を支援

顧客との対話を重ね「共通価値の創造」に挑む

大企業だけではなく中堅・中小企業も、持続可能な開発目標(SDGs)に取り組まなくてはならない時代。だが何から始めていいのか迷っている経営者も多いだろう。そんなときに力になってくれるのが、地域金融機関ではないだろうか。顧客企業のSDGs経営を促す多彩なソリューションを提供している横浜銀行の常務執行役員営業本部長・小柴裕太郎氏に、話を聞いた。

ファーストタッチとしての「SDGs事業性評価」

――2021年10月に、法人を対象とした「SDGs事業性評価」の無償提供を開始しました。

小柴 SDGsの達成、そして脱炭素社会の実現へ向けて、地方公共団体・企業・教育研究機関、そして個人が一体となって取り組むことが求められています。

しかし、2020年度の経済産業省の調査では、SDGsに対して何らかのアクションを行っていると回答した中小企業の割合は、わずか数%にとどまりました。地域金融機関である当行が果たす役割は、お客様と共に共通価値を創造していくことにあります。SDGsに関しても、お客様の相談にのり、経営課題の解決にむけて具体的な取り組みを継続的に支援しながら社会と企業に新たな価値を生み出していく。「SDGs事業性評価」が、そのきっかけになればと考えています。

――「SDGs事業性評価」とは、どのようなものでしょうか。

小柴 当行では、16年から企業の事業内容や成長可能性などを適切に評価する「事業性評価」をすでに3000社以上のお取引先に実施してきました。

評価のための質問項目として、人権や従業員の働きがい、コンプライアンス、地域への貢献といったSDGsに関する質問を新たに加え、リニューアルしたものが「SDGs事業性評価」です。財務諸表など定量評価のほか、SDGsに関する取り組み状況などの定性評価も行い、総合的に分析したうえで経営課題や今後の方策についてレポートを作成します。そして、この結果を基にお客様と一歩踏み込んだ対話を重ね、必要に応じて当行グループのシンクタンクである浜銀総合研究所と連携しながら、経営課題の解決策を提案していきます。

横浜銀行 常務執行役員営業本部長
小柴 裕太郎氏

――SDGsに取り組まないことがリスクになる時代ともいわれています。

小柴 SDGs経営を加速させている上場企業などは、グループ企業や取引先に対してもSDGsへの取り組みを要請し始めています。また、近年多発する自然災害など気候変動の影響も避けられない状況になっています。中堅・中小企業もこうした外部環境の変化に対応していくことで、事業継続のリスクを低減するとともに、新たな機会の獲得につなげていくことが求められます。

――ステークホルダーから選ばれる存在となるためにも、SDGsという物差しが大きな意味を持つともいえますね。

小柴 そのとおりです。さらに、脱炭素社会への移行や新型コロナウイルス感染症の影響を強く受け、サプライチェーンの再構築や業態転換を模索されているお客様もいらっしゃいます。環境変化に先手を打てるような事業売却やM&Aといった大きな決断から、日常業務の中で取り組む小さな改善の実行まで、当行がお客様をしっかりサポートしていきます。

サステナブルファイナンスを拡充

――相次いで、サステナブルファイナンスの新しいメニューを発表されています。

小柴 すでに当行は19年10月から「SDGsフレンズローン」の取り扱い実績があります。これはお客様に事業資金をご融資する際に「SDGsチェックシート」を作成し、SDGs経営の実践に向けた課題や行動を整理するものです。地域企業の皆様がSDGsへの関心を高める入り口になればと思い商品化しました。

21年4月に取り扱いを開始した「SDGsサステナビリティ・リンク・ローン」は、サステナビリティ経営の高度化に向けた目標値を定め、その達成度合いに応じて金利引き下げなどのインセンティブを設定します。ここでの目標設定は、野心的なレベルが求められますから、高度なニーズを持ったお客様が対象となるでしょう。

また、11月に当行と神奈川県内の地方公共団体が連携して商品化した「地方公共団体連携〜事業活動温暖化対策・リンク・ローン」は、地方公共団体が取り組む「温暖化対策計画書制度」において、お客様が年率1%以上の温室効果ガス排出量の削減計画を策定し、年度ごとの削減目標値を達成すると、金利優遇を受けられる融資商品です。

――SDGsに対する取り組みのステップに応じて、ラインナップをそろえていくと。

小柴 政府は「地方創生SDGs金融フレームワーク」の中で、地方公共団体、地域事業者、地域金融機関の連携がSDGs推進にとって重要であるとの見解を示しています。

当行はさまざまなステークホルダーと手を携えながら、ニーズに応じたサステナブルファイナンスと関連サービスを今後も充実させていきます。

社会の機運を高め魅力ある地域をつくる

――将来的にどのような展望を描いていらっしゃいますか。

小柴 横浜銀行の持株会社であるコンコルディア・フィナンシャルグループは、19年度から30年度までにサステナブルファイナンスを累計2兆円実行することを掲げています。私たちがお客様のSDGs経営の高度化を加速させる支援を積極的に展開した結果がサステナブルファイナンスという金融面の支援の実績につながっていくものと考えています。また、こうした取り組みを進めるうえでは、当行行員のリテラシーを高めるSDGs教育の強化も欠かせません。SDGs経営へのシフト、そして継続のカギは、自社の成長とSDGsを結びつけることにあります。社会課題への取り組みをコストとして捉えているだけでは持続可能とはいえませんし、社会の機運も盛り上がりません。

エネルギー資源に乏しい日本では、エネルギーの安定的な確保が大きな課題となっています。しかし、世界が脱炭素社会へ急速に舵を切る今、再生可能エネルギーやクリーンエネルギーといった分野において、さらにはサーキュラーエコノミー(循環型経済)において、高度な技術力を持つ日本が存在感を示していくことは十分可能です。

当行はSDGs達成の一助となるべく、サステナブルファイナンスを通じて社会の機運を高めていくとともに、法人のお客様それぞれに適したソリューションを提供し、しっかり伴走してまいります。

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