BOSE×日産オーラが実現する圧倒的な音響体験 ヴァイオリニスト千住真理子がほれ込む臨場感

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「いい音楽を聴くために」クルマに乗る

「運転して家に着いても、しばらくクルマの中で音楽を聴いていたいっていう感覚になりそうです。むしろこのクルマに住みたいかも(笑)」

この言葉の主は、日本を代表するヴァイオリニストの千住真理子氏。日産オーラに搭載している「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」を試乗した際のコメントだ。BOSEの圧倒的なサウンドを楽しみながら、自身でハンドルを握り、青山通りをスイスイと運転していた。

運転席と助手席にはヘッドレストの左右にBOSEのスピーカーが搭載されている

年間100本近い公演に出演する千住氏は、普段からクルマの中で音楽を聴いている時間が長く、運転と音楽は切っても切り離せないという。

「コンサート会場まで200キロ圏内、年間で40本程度は自分でクルマを運転して、行って帰ってきます。そんな中で聴く曲は、ポップスだったり、ジャズだったり。クルマの中で聴く音楽は、最高の質でないと自分の次の演奏に響きますし、ステージが終わった後であれば、音次第で疲れも吹っ飛びますよね」

試乗の際に、ダニー・ボーイ(ロンドンデリーの歌)を、最新アルバム『蛍の光~ピースフル・メロディ』収録の録音と、ストラディヴァリウス「デュランティ」を手にする以前の録音とを聴き比べてもらうと、「全然違う。このヴァイオリンの音の違いが出せるのがうれしい」と大絶賛。

千住真理子(せんじゅ・まりこ)氏
2歳半よりヴァイオリンを始める。全日本学生音楽コンクール小学生の部全国1位。NHK交響楽団と共演し12歳でデビュー。2002年秋、ストラディヴァリウス「デュランティ」との運命的な出合いを果たし、話題となる。20年はデビュー45周年を迎えた

「普段運転しているクルマでも、私の『デュランティ』の実際の音に近づけようと、一生懸命イコライザーで調整しながら聴いていたんです。でも、スピードを出すと聴きたいところがかき消されて、もういいやと音楽を止めてしまったりして。でも、BOSEで聴いたら、ホールのいちばんいい席で音楽を聴きながら運転しているようで、もうこのままずっと聴いていたいですね」

「デュランティ」とは、千住氏が所有するヴァイオリン、ストラディヴァリウスの号名。1716年に製作されたという「幻の名器」の繊細な音を車内で再現するのは簡単ではないが、BOSEのスピーカーから出る音は、それを限りなく再現していたというのだから、その実力は相当なものだ。

車内でしか再現しえない、完成度の高い音

1964年にボストンで創業したBOSEは、幼少期からヴァイオリンを弾き音楽を愛したアマー G. ボーズ博士が、コンサートホールの音を目指して音響機器の研究・開発を手がけてきた名門ブランド。一方、ヴァイオリニストとして広く知られる千住氏は、プロのヴァイオリン奏者でありながら日本音響学会にも論文を掲載し講演もするほど、音楽を聴く環境に対する造詣も深い。千住氏が日本音響学会で講演された際のテーマは「音を創る こころを伝える」という、音響と音楽との関係性についてのものだった。

ともに音楽を出発点とした両者が共通して語るのは、音楽を聴く空間の大切さ、そして難しさだ。

千住氏が積極的にクルマのハンドルを握るのは、彼女自身が「運転が好き」ということも大きな理由だ

「コンサートホールで聴く音は、ほとんどが直の音ではなく、周りから反射する音なので、ステージ音響はとても大事なんです。温度や湿度、季節によるお客様の衣類によっても音質が変わって、曲の伝わり方も変わってくるので、それに合わせて弾き方も変えます。コンサートホールはそれ自体が1つの楽器で、私たちはその中で音楽を演奏して、お客様はそれを聴いているんです」

「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」は、合計8本のスピーカーシステム。最大の特徴はフロントシートのヘッドレストに搭載した60ミリの小型スピーカー2基で、運転席・助手席が360°音に包まれるようなサウンドを再現する。システムエレクトロニクスには6 EQチャンネルデジタルアンプを搭載している。このシステムは「クルマと音楽の相性に最大限配慮した結果」だと、BOSE Automotiveの大澤辰夫氏は語る。

BOSE Automotive エグゼクティブオペレーティングオフィサー
大澤辰夫

「クルマの中は『反響の少ないドア』と『反響の大きなガラス』が混在しているので、高品質の音楽を実現するのは難しいんです。そもそも走行の際の騒音もあります。ただ、その一方で、必ず座っている場所は決まります。このシステムはコンパクトですが、ヘッドレストのスピーカーとBose PersonalSpace Control技術によって、車室のサイズを感じさせないほど広がりのある音が聴こえるように設計して、臨場感を高めています」

大澤氏による専門的な説明にも、千住氏はすぐ納得した様子だ。

「クルマは個室だから、音の聴こえ方に対してマイナスになりうるリスク要因が少ないですよね。シートの位置に合わせたチューニングができるので、完璧な音を追求できるんですね」

Bose PersonalSpace Controlによる、車室の広さを超えて音場を広げて「包まれ感」を実現する効果についても、「臨場感がすごい。目を閉じればクルマの中じゃないような、コンサートホールのような空間を感じる」と、千住氏の言葉からも完成度の高さが垣間見える。

「BOSEが目指しているのは、音楽を聴いたときの感動と、雰囲気の“気”、空気感の“気”、気持ちの“気”、そして陽気の“気”と、音楽のいろんな“気”を伝える事なんです」。大澤氏の語る情緒的な側面からBOSEの目指すサウンドも、千住氏の心を捉えたようだ。

「私の演奏するときの心構えと全く同じものですね。それは、アートですね」

“気”を英語に訳すと “AURA”だ。

そんな思想を元に作り上げられた「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」が日産オーラに搭載されたことは、もはや運命だったのかもしれない。

日産オーラでしか体験できないこと

「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」開発の道のりは長いものだった。前出・大澤氏は次のように語る。

「ヘッドレストへのスピーカー搭載は、日産が北米で発売したオープンカー向けのスピーカー設計をBOSEに依頼していたことをきっかけに誕生したものです。ヘッドレストにスピーカーを付けることは、スピーカーとシートの設計をしている部署が協力しないといけないので、実は大変なことなんです」

「開発フェーズの段階で必ず耳のスペシャリストが参加して音を測定し、チューニングを進めています。初期の開発試作では、マサチューセッツにあるBOSE本社でダミー人形を載せて測定。そして試作車が完成する開発のフェーズまで進むと、日本のBOSE Automotiveの耳のスペシャリストの手による測定とチューニング。生産へと進む段階でも実車による測定と、開発フェーズが進むたびにチューニングを繰り返しました。イコライザーも昔のような限られたコントロールだけでなく、デジタル信号処理による、より精密な制御で、正確な周波数特性を実現しています」

車内の優れた音響空間は日産オーラ自体にも強みがある。搭載するe-POWERは100%モーター走行であり、エンジンの掛かる頻度も少なく抑えられている。またエンジンはロードノイズの大きいタイミングで掛かる仕組みになっている為エンジン音も気になり難くなっている。さらにフロントドアのガラスには高遮音ガラスを採用しているため、走行時の騒音を大幅に抑え、高品質の音楽を楽しむことができる。

いい音のために、設計段階から入念にコントロールされた日産オーラ。

「私も公演をする際にも、ホールの残響や、オーケストラとの共演か、ピアノ伴奏かによって、舞台せりを上げたりして音響を調整していますが、本当はホールの音響そのものも常に微調整してほしいんですよね」と、千住氏も車だからできる音響へのアプローチにすっかり感心したご様子。

試乗を通して、千住氏は「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」のサウンドをすっかり気に入り、ご自身の日常にも取り入れたいようだった。

BOSE×クルマの可能性はますます広がる。今後は、いい音楽を聴くためにクルマを選ぶ、音楽が聴きたいから家を出てクルマに乗る――、ということも増えそうだ。