コロナ禍で帳票1500種をペーパーレス化した軌跡 三菱UFJ信託銀行が業務変革を実現できたワケ
コロナ禍での安全確保と業務継続を両立させるため在宅勤務が進み、顧客からは非対面での接客のニーズも増した。しかし、簡単にはリモートワークを実現できないという業種も多い。業務に高い精度と信頼性が求められる金融機関、とりわけ信託銀行で、多種多様な紙の帳票を電子化することや、押印をなくして業務プロセス全体をペーパーレス化することは容易ではない。
三菱UFJ信託銀行(MUTB)は、その在宅勤務に必要なペーパーレス化基盤構築をスピーディーに実現した。新たなワークフローシステムの構築にかかった期間は、わずか3カ月という速さだ。
MUTBでは、以前から独自のワークフローシステムを使って業務の電子化を進めてきた。だが、システムの開発のスピードや機能に制約があり、思うように進まなかった。そこを襲った新型コロナウイルスのパンデミック。2020年4月の1度目の緊急事態宣言の際は、十分にテレワークに対応できず、一部社員を自宅待機にせざるを得ない事態も経験。そこで、早急なペーパーレス化に向けた「業務スタイル変革PJ(プロジェクト)」が立ち上がった。
変革を迅速に進めるための新たなプラットフォーム選定については、3社の候補の中から、2020年7月にセールスフォース・ドットコムのクラウドサービスの導入を決定。SaaS(サービスとしてのソフトウェア)のメリットを生かし、10月にシステム構築を完了し、12月には全社へリリース。さらに、2021年3月までに在宅勤務の妨げになる押印が必要な紙ベース帳票のうち、約1500種の帳票をペーパーレス化して、関連会社を含む約9000人が利用できる体制を整えた。
MUTBが短期間でペーパーレス化を推進できた理由は、どこにあるのか。コロナ禍で加速させた業務変革のプロセスは、無料ダウンロードできるセールスフォース・ドットコムのPDF「カスタマー・サクセス・ストーリー」で読むことができる。