1938年創業の紀文食品が今になって上場した理由 堤裕社長「企業価値を高め社員に喜ばれる会社に」
もっとイキイキした企業文化を創りたい
長田 貴仁(以下、長田):今回、4月13日に東証1部に上場した最大の目的を「グローバル化」と強調しています。確かに、グループ連結売上高約1000億円のうち、国内食品事業が73.3%であるのに対し、海外食品事業は9.4%にとどまっています(顧客と共同配送を行う食品関連事業は17.3%)。なぜ今、上場しグローバル化を宣言したのですか。
堤 裕(以下、堤):創業80周年を迎えた2017年、100周年に向けて、もっと会社を大きくしたい、もっとイキイキとした企業文化を創りたいという思いから東証に上場しようと決断し、着々と準備を進めてきた結果、やっと実現したというのが実情です。当社は、従業員という呼称を使いません。嘱託、アルバイトまで含めて皆、「社員」と呼んでいます。
お客様と同様、「切磋琢磨し幸せになる」ことを経営理念に掲げ、社員の幸福を最大目的にしてきた会社だからです。上場することで、社会貢献すると同時に、仕事を通じて、社員に幸せになってほしい、活力のある人生を送ってほしいと思ったのです。そのためにも、業績を向上させなくてはならないと考えました。
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