日本企業にこそ活用してほしいAIとは?

技術力に裏打ちされた「AI×SaaS」で成長支援

あらゆる業種でAIとの共生を考えなければならない時代が来ている。新型コロナウイルスの感染拡大で、ビジネスシーンのみならず非対面が当たり前となった社会において、多くの企業がAIの必要性を痛感しているものの、日本におけるAI導入実績はわずか4.2%。日本企業には何が足りないのか、そしてAIとどう向き合うべきなのか。業界で注目のAIテクノロジー企業Appierの最高経営責任者(CEO)兼共同創業者、チハン・ユー氏に日本におけるAI活用の可能性について話を聞いた。
※情報処理推進機構「AI白書2020」

Appier(エイピア)は2012年、世界トップクラスの大学で先端技術の博士号などを取得した4人の共同創業者によって設立されたAIテクノロジー企業だ。19年にはユニコーン企業へと成長し、日本における導入企業も飛躍的に増加。21年3月には東証マザーズ上場を果たした。

最高経営責任者(CEO)兼共同創業者のチハン・ユー氏は、スタンフォード大学でAIの修士号、ハーバード大学でAIの博士号を取得。在学中から先駆的なAIプロジェクトに参加する中で、研究は進んでいても現実社会で実装が進んでいないと感じ、起業を決意した。

「AIを活用した自動運転プロジェクトに参画した際、すでに200マイル(約320キロメートル)を超える自動運転が可能になっていました。そこで、ビジネスの世界でこの自動運転のようなことができたら面白いだろうと考えました。つまり、AIをビジネスプロセスの中に適用し、データとAIを使ったビジネスの自動運転の世界を想像していたんです」(チハン・ユー氏)

Appierがマーケティング領域に注目した理由

Appier設立にあたって、ユー氏らが注目したのはマーケティング領域だった。

「AIによって企業のよりよい意思決定を支援し、企業価値を高めることが私たちのミッションです。それを考えたとき、コンシューマーデータの活用は、企業にとってビジネスにインパクトを出しやすいため、まずはマーケティング領域に取り組むべきだと考えました」(同)

Appierのソリューションは、「潜在的なユーザーの予測と獲得」を行い、獲得した「ユーザーの維持および関係構築」を推進したうえで、購入を躊躇するユーザーの背中を押す「購入促進」を実行する。そして、それらの「ユーザーの将来行動の予測」まで一気通貫でカバーしている。つまり、マーケティング全体をAI搭載ソリューションがカバーしているのだ。

また、導入企業にディープラーニングや機械学習の知見を持つAI人材がいなくても、「AI予測モデル」の自動構築などによって、最先端のAIを活用したマーケティング手法を利用可能としている。

保有データが部署ごとに分断されており、AI導入段階でつまずく企業は少なくない。だが、Appierであればデータ統合の自動化が実現する。そのうえで上述のとおり、AI予測モデルを自動構築することができる。加えて、SaaS(Software as a Service)で展開されているため、構築したAIモデルを展開するアプリケーション開発も一から行う必要がない。つまり、適切なマーケティングの自動運転が可能というわけだ。

「シンプルに聞こえるかもしれませんが、こうした自動化をSaaSとして提供するために、複雑なプロトコルや最先端のテクノロジーを駆使しています。現在、1日当たり400億件超のAI予測を実施しています」(同)

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Appierが提供するAI搭載ソリューション

Appierが擁する全エンジニアの約70%がAIかビッグデータ関連の修士号または博士号を取得しており、世界最高峰のデータ分析競技会「KDD Cup」では、これまで7回優勝するなど、技術力も申し分ない。

実際、Appierのソリューションを導入する企業は増え、次々と成果を出している。

例えば、トヨタ自動車の子会社であるトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレーションは、導入後にキャンペーンサイトの訪問客が約3倍(自社調べ)に。

ウェブメディアや教育関連事業などを展開する日本企業では、生活者向けメディア横断でユーザー分析を実施。サイト読者の属性に合わせた500以上のセグメントを作成し、それぞれにパーソナライズされたコンテンツを提供することで広告配信に高い効果を上げているという。

また、なかなかオンライン経由での注文が増えないという課題を抱えていたピザハット台湾では、AIを活用して注文を躊躇している客にだけインセンティブ(クーポン)を提供することで、成約率を15%向上(自社調べ)させた。こうした複雑なマーケティング施策もAppierならば容易に実現することができる。

勤勉な日本は「AI活用」で競争力を向上できる

AI活用において、先進国の中では遅れていると言わざるをえない日本だが、コロナ禍が潮目を変えつつあるという。

「くしくも新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本でもデジタルの力やDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性が認識されるようになりました。オフラインを中心に考えていた企業もオンラインに着目するようになっています。つまり、これまでと同じやり方をするのではなく、オンラインの力を追求し、新たなビジネスチャンスを創出しなければ、通用しなくなるということです」(同)

ユー氏は、日本を重要拠点として捉えていることも強調した。

「シンガポールが東南アジアの中心だとすれば、日本は北東アジアの中心。GDPを見てもアジア全域で日本がトップクラスです。日本人は非常に勤勉で、例えばプロセス設計1つ取っても、本当に完璧な形で細心の注意を払ってデザインしようとするので労力がかかる。ここをAIで自動化して効率化できれば、より競争力を向上させられるはずです」(同)

誰もが簡単に使えるAIを目指そうとすると、つねにサービスをアップデートしていかなければならない。そのためAppierでは21年5月、会話型のマーケティングを実現する「BotBonnie」を買収。日本ではLINEと連携するなど、会話型のエンゲージメントマーケティングも強化していく予定だ。

「今後、すべてのソフトウェアにAIが組み込まれる時代が来ると確信しています。今はその入り口であり、より多くの企業にAIのメリットを享受していただきたいと考えています」(同)

「AIの民主化」を掲げ、どんな企業でも使えるAI、その先にある社会の変革をも見据えるAppier。高い技術力に裏打ちされた「AI×SaaS」で、企業の成長を後押ししようとしている。

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