働き方の多様化で「迅速な情報共有」に支障あり?

人事のAI活用で実現、「変化に強い組織づくり」

ニューノーマルを迎えた今、働き方が大きく変わってきている。テレワークやフレックス制により、柔軟な働き方が実現しやすくなった一方で、コミュニケーションの減少、企業と従業員の距離が遠くなったことによる組織力の低下などの懸念は拭い去れない。そんな課題を解決しうると企業の人事部門に注目されているのが、「HRチャットボット」。いったいどのように役立つのだろうか。

コロナ禍で浮き彫りになった企業の「情報共有力」の低さ

今、テレワークの普及により、多くの企業が社内の情報共有に頭を抱えている。

昨年、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、テレワークやフレックス制の導入が急速に進んだ。企業は多様な働き方を受け入れることで事業を継続できているものの、対面コミュニケーションの減少により、社内の情報共有に支障が生じやすくなっている。

2021年1月にHR総研が企業の人事責任者、担当者を対象に行ったアンケートでは、約9割が社内のコミュニケーション不足によって「迅速な情報共有」に影響が出ていると答えている。

では、「迅速な情報共有」を実現するために、どのような施策が考えられるか。

「HRチャットボットを人事部門に配属する、ということをご提案したいです」

HiTTO株式会社 代表取締役 
五十嵐 智博

そう語るのは、社内向けに特化したHRチャットボットを提供するHiTTO(ヒット)株式会社 代表取締役の五十嵐 智博氏。

チャットボットといえばECサイトなどで使われるイメージがあるが、社内向けのチャットボットとはどのようなものだろうか。

「簡単に言いますと、従業員が『有給の残日数を確認したい』『育休はいつまで延長できる?』など人事・労務に関する質問を投げかければ、自動で答えが返ってくるサービスです。人事部門の担当者がチャットボットに自社の情報を登録しておくだけで、自動で質問に対応してくれます。これにより、従業員は自身が知りたい情報をすぐに知ることができます」

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『HiTTO』の質問と回答の画面一例

『HiTTO』※1は、利用ユーザー数が30万人を超え(21年5月現在)、継続利用率は99.5%に上る(いずれも同社調べ)。背景には、どのようなニーズがあるのか。

「人事・労務・総務部門は、日々従業員からの問い合わせに多くの時間を割いています。『メールや電話での問い合わせ対応を減らしたい』という目的で導入される企業は多いです。 ただHiTTOの本質的な価値は、社内の情報を体系化し、それが従業員に届く仕組みを作ることです。

属人化された人事部門内のノウハウや情報を体系化し、従業員に届けて自己解決できるようにする。結果として、問い合わせ数の削減などさまざまな効果を得られますが、長い目で見ると激しい変化に対応するための『強い組織づくり』につながります」(五十嵐氏)

※1 2017年から提供されている『hitTO』は21年7月に『HiTTO』としてリニューアル。人事・労務領域に特化したHRチャットボットとなり、導入や運用がさらに便利になった

情報共有の「仕組み化」がもたらす
意外なメリットとは?

では、なぜHRチャットボットの導入で組織が強くなるのだろうか。

「HRチャットボットは、社内の情報共有を仕組み化し、『社内のコミュニケーション基盤』として機能することで、組織内の『風通し』をよくしてくれます。現在、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、人事部門ではさまざまな対応が求められています。人事制度や目標管理の刷新などはその最たるところです。働き方や社内の制度が変わっていく中、現場の社員が最新の情報を知らない、もしくはアクセスしづらい状態は、生産性だけではなく、会社に対するエンゲージメントの低下にもつながりやすいんです。

人事部門から現場社員への情報発信は、全社説明会を開いたり、社内ポータルやイントラに情報を掲載したりというのが一般的ですが、その情報を従業員が必要とするタイミングは必ずしも同じではありません。福利厚生などはその一例ですね。

せっかく従業員の利便性向上や働きやすさのために作った制度が社内で知られていないなどのケースは非常に多いのですが、チャットボットの自動応答により、適切なタイミングで情報を届けることができます」(五十嵐氏)

また、キャラクターを活用したチャットボットならではの意外なメリットもあるという。

「興味深いのが、電話やメールでは来ないのに、チャットボットには多く寄せられる質問があることです。代表的な例は、給与/賞与などのお金関連、産休/育休などのライフイベント関連の2つです。これらはなかなか人に直接聞きづらかったりしますよね。チャットボット相手だと心理的な障壁が低く、いつでも気兼ねなく本音で質問できるので、風通しのよさにもつながるでしょう」

実際のHiTTOの導入事例を紹介しよう。

●小林製薬
「妊娠・出産・育児・介護の制度」の問い合わせに特化してチャットボットを導入している。チャットボットのキャラクター、「いいなちゃん」※2 が社内の制度について「ちょっと聞きたい」をスピーディーに解決することで、従業員が必要なときに必要な情報を入手し、制度を活用して安心して働くことができる環境づくりをサポートしている。

●パシフィックコンサルタンツ
働き方改革の推進に伴う、テレワークなどの新しい制度を従業員がきちんと利用できるように、社内ポータルでの発信だけではなく、チャットボット「ウサポ」※2 の自動応答と組み合わせて、制度の浸透を推進している。

※2 それぞれの企業でキャラクターを設定して「社員の仲間の1人」としてチャットボットを打ち出すと、親しみが感じられて社内に浸透しやすいとのこと

「最近はコロナ禍でテレワークが進んでいることもあり、わからないことを隣の人に聞く、内線で確認するなどが難しく、新入社員のケアが行き届かないという課題もあります。いつでも気兼ねなく質問できるHRチャットボットはこのような課題にも貢献できます」

導入のハードルとなる運用工数や社内の浸透

とはいえ、さまざまなメリットがあるHRチャットボットを活用するには、人事部門と従業員双方の使いやすさが必要だ。質問と回答の設定などに手間がかかるのではないだろうか。

「HiTTOは一般的なチャットボットとはまったく異なる仕組みのサービスです。具体的には人事・労務・総務の領域において、あらかじめ膨大な質問のパターンと回答の種類を学習した独自のAIを標準搭載しています。これにより従来必要だった準備の作業、例えばテンプレートを基にしたFAQデータの作成やシナリオ作成などは一切必要ありません。

また、回答精度の調整や必要な回答の追加なども自動で行われるため、運用開始後のメンテナンス工数も圧倒的に削減できます。使いやすさや便利さは皆さんに驚かれることが多いです。

さらに、HiTTOにはチャットボットの自動応答に加えて、人事部門から従業員への一斉メール配信機能も搭載しています。例えば、年末調整の時期にHiTTOから案内メールを配信することで、チャットボットの利用率向上にもつながり、情報共有のサイクルを促進できます。

▼回答を登録する際の画面例

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「本人の氏名変更」や「本人の住所変更」などのカテゴリごとに、回答を順次入れていけば設定完了。会社が用意している詳細のページがあれば、「参考URL」として記載できる

導入後のサポートでは、専任の担当者が初期の準備のみならず、現場社員さんにチャットボットが浸透するまでの社内広報もご支援させていただきます。プロジェクト推進のノウハウやきめ細かいフォロー体制は、従業員数が多い大手企業様にご評価いただけているポイントです」(五十嵐氏)

そして、HiTTOは人事部門にとって便利なだけではない。従業員はHiTTOにアクセスして質問を入力するだけでいいので、操作が非常に簡単。「賞与の算出方法は?」「産休はいつから取れるの?」というように、話し言葉で質問しても人事/労務AIは質問の意図を理解して、的確な回答を表示する。そのため、電話やメールで質問する感覚と変わらない点も利用しやすいポイントだと、五十嵐氏は語る。

パソコン、スマホ、タブレットいずれからもアクセスでき、Webブラウザ画面だけでなくMicrosoft Teams / Google Chat / LINE WORKS / Slack など各種ビジネスチャットと無償で連携が可能。質問内容によって「一問一答」と「選択肢表示」を自動で出し分けてくれる

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人事部門がコアワークの質を高めて強い組織へ

導入の効果は風通しがよくなるだけではない。人事部門は、チャットボットに寄せられた質問のデータを通して、「この制度についての説明資料が不足している」「この質問が多く寄せられているので対応を変えるべき」など、これまでになかった発見があるだろう。

「実際、男性からの育休に関する質問が多かったため、オンライン説明会を実施して制度の周知を強化したという事例もあります」(五十嵐氏)

人事部門が従業員の声を基に、根本的な業務改善のアイデアを出し合うことができれば、より現場に寄り添った制度づくりなど、「人事のコア」となる仕事の質も向上する。

組織を強くするに当たって、人事部門が果たす役割と責任は大きい。人を軸にした中長期的な成長戦略を描き、実行すること。教育や採用、組織の活性化などを担うこと――。

「とくにコロナ禍で、組織の形を模索する企業が増えている昨今、足元の業務効率化のみならず、環境の変化に対応できる仕組みやカルチャーを構築することが、組織づくりのポイントになるはずです」

誰もが使いやすいテクノロジーで、組織のあり方やコミュニケーション方法を変えていく時代は、すぐそこに来ている。

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