オンライン会議だけじゃないTeamsの魅力 Microsoft 365の活用でセキュリティも強固に

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4月22・23日に開催されたオンラインイベントの模様。最新の Microsoft 365 と Teams を知り尽くすtipsが詰まっており、6月30日まではオンデマンド配信でその内容を確認できる
新型コロナウイルスの影響により、働く場所や時間を問わないリモートワークが当たり前になった。新しい働き方に対応し、価値を生み出す強い企業になるために何が必要か。そのための武器として注目されるのが、Microsoft 365 と Teamsだ。「Microsoft 365 Day & Happy Birthday Teams!」と題したライブイベントで公開された最新の活用法、さらにはセキュアな働き方の支援などに迫る。

日経225の94%の企業がTeamsを利用

「当社の調査によれば、リモートワークにより生産性が高まったと回答した企業の割合は世界の平均値より日本のほうが高いという結果が出ています。一方で、従業員の孤立感や、疲労、ストレスは、他国に比べて高いですね」

そう語るのは、日本マイクロソフト Microsoft 365 ビジネス本部本部長の山崎善寛氏。コロナが収まっても、働き方が以前のスタイルに完全に戻ることはないだろう。強い企業になるためには、これまでの働き方と新しい働き方のそれぞれのよさを持ち寄った「ハイブリッドワーク」を実現させなければならない。

出典:Work Trend Index, Microsoft

前述のように高い生産性は維持しつつ、孤立感、疲労、ストレスといった負の側面を解消するということだ。そのためにはデジタルツールの選択を間違ってはならない。

マイクロソフトでリモートワークといえばTeams。ただ、Teamsをオンライン会議ツールの1つと捉えているとすればそれはもったいない。なぜなら、Teamsは「コラボレーションプラットフォーム」として、ビジネスを強力に進めるための要素が集約されているからだ。もはやビジネスのインフラともいえるWord、Excel、PowerPointはもちろん、SharePoint、Yammer、Power Automate、Power BIなども日々強化されており、Teamsを起点にこれらのアプリケーションを活用してビジネスを前進させることができるのだ。

この利点は満足度にも反映されており、MM総研の調査による利用企業の評価は、Teamsは最も高い満足度(シェア上位5製品中)になったという。毎日の利用者数は全世界で1億1500万人に達し(このイベントの翌週に発表された2021会計年度第3四半期決算で1億4500万人になったことが明らかになった)、日本においても、日経225を構成する企業での利用率が昨年の84%から94%へとこの1年で大きく増えている。

さらに、Teamsの活用は、新しい働き方にも大きな影響を与える。「Microsoft 365 がフォーカスしているのは、個人、チーム、そして組織です」との山崎氏の言葉どおり、ハイブリッドワークを高いレベルで実現するために新たな手を打っている。

「2021年2月に、新ソリューション『Microsoft Viva』を発表しました。『コネクション(文化とコミュニケーション)』『インサイト(生産性とウェルビーイング)』『トピック(情報と専門知識)』『ラーニング(スキルアップと成長)』の4つのエリアで、従業員とチームの能力を最大限に引き出すサービスです」

個人、チーム、組織の強化とは、「言うは易し、行うは難し」の典型だ。これからはオフィスという物理的な空間を前提にはできない以上、デジタルツールを有効に活用できるかどうかが、今後の成長にも関わってくるだろう。ではTeamsとMicrosoft 365が具体的にどう活用できるか見ていこう。

つねに最新の便利な機能で快適な業務を

働き方の多様化が進む中では、組織と個人の生産性の両方を高めていくことがこれまで以上に重要になる。

Microsoft 365 ビジネス本部プロダクトマーケティングマネージャーの広瀬友美氏は、「Word、Excel、PowerPoint をはじめとする Microsoft 365 Apps とTeams を活用することで、一人ひとりが今までよりももっと楽に快適な毎日を過ごしながら、組織としてのコラボレーションを強化し、個人の生産性も上げることが可能になります」と話す。

Microsoft 365 Appsは、つねに最新の機能を提供するサブスクリプション版のOfficeだ。クラウドサービスのため、AIを活用した機能を含め、つねに高い生産性とセキュリティが期待できる。

「Teamsは、単なるオンライン会議ツールではなく、チャット、アプリ、ファイルの共有や編集、スケジュール管理、通話といった毎日の業務に必要なすべてをTeamsから行うことができます」(広瀬氏)

もう少し具体的に言えば、例えばTeams内でWordファイルを共有すれば、チーム内での「リアルタイム共同編集」が可能になる。また、相手を明示してコメントができる「コメント」機能を使えば、自分が確認すべき箇所がわかり、リモートでもチームで協力して効率的に作業を進められる。

オンライン会議に向けた機能も日に日に充実している。Teams のカレンダーから会議設定することができ、「スケジュールアシスタント」機能で簡単に全員が空いている時間を見つけることができる。オンライン会議でもホワイトボードを活用したブレストが可能。Teams で設定した会議には情報を一元化できるチャットスペースができるが、その中に「ホワイトボード」があるのだ。オンライン会議中に全員で共有してホワイトボードに書き込んだり、付箋や「いいね!」の活用で、時間と場所を選ばないリモートワークの利点はそのままに、リアルな対話に近いディスカッションを実現できる。

「チームワーク向けだけでなく、個人の生産性向上に役立つ機能もあります」と広瀬氏。

ぜひ試してみてもらいたいのが、最大25個までコピー&ペーストしたものを保持できる「Windows10のクラウドクリップボード」。コピペは、複数の作業で発生することも多く、25個さかのぼれるのはありがたい。このほか、日本語はもちろん各外国語の音声から文字起こしができる「ディクテーション」、さらにそれを英語など他の言語に翻訳できる「翻訳機能」も標準機能として搭載されている。

今後も継続的に新機能が追加されるが、「機能の場所は覚える必要がなく、検索ボックスにキーワードを入力すれば機能を呼び出すことができます」(広瀬氏)というから、時代に合った新機能の活用で毎日の業務がもっと快適になりそうだ。

シンプルかつ包括的なセキュリティ

「コロナ禍により、会社のネットワークへのアクセスを前提とした働き方から、自宅など境界を越えてつながることが普通になってきました。ところが、環境が変わってもセキュリティが変わっていない企業が少なくありません」と指摘するのは、Microsoft 365 ビジネス本部プロダクトマーケティングマネージャーの後藤里奈氏。サイバー攻撃のリスクを感じているものの、「パスワードを複雑にする」といった対応にとどまっているところも多いという。

「マイクロソフトは、デジタルトランスフォーメーションによる働き方の重要性を訴え続ける一方で、それを実現するためのシンプルでわかりやすいセキュリティ構築を支援してきました。Microsoft 365 による『ゼロトラスト』のアプローチもその1つです」(後藤氏)

これはマイクロソフトが提唱する概念で、わかりやすく言えば「誰も信用しない」というスタンスになる。これまでは、認証されたアクセスであれば安全というものだったが、現在は正規の方法によるアクセスから被害が起きることもあるため、つねに誰も信用せずに対応をし続ける必要がある。ではそのためには何をする必要があるのか。

「まずは現状を把握することです。すべての資産のイベントリ(一覧)の管理、資産の構成の管理、管理のやり取りなどを把握します。そのうえで、各部署と連携し、これらを一元管理していくことが必要です」(後藤氏)

ゼロトラストを実現するためには、誰が、どこから、どの情報にアクセスできるのか、といったことを決めていくという。

「これらを複数のベンダーの製品間で行うのは容易ではありませんが、Microsoft 365 なら包括的な管理が可能になります。さらに攻撃行為や内部の不正を検知するとともに、その対応も自動で処理します」(後藤氏)

それができるのも、マイクロソフトでは1日8兆個ものシグナルが収集されているからだ。その知見は、セキュリティの診断や保護、脅威を検出、監視するAzure Security Centerなどにも生かされている。

現代におけるITの活用はセキュリティリスクと隣り合わせだが、かといって、各企業が個別に厳重なセキュリティ対策をするのは実現的ではない。「エンドユーザーがセキュリティを気にしなくても安全に使える環境をつくることを目指しています」との後藤氏の言葉が表すように、マイクロソフトの製品ではユーザー一人ひとりの負担を最小限に高いレベルのセキュリティの実現が可能だ。

Teamsがさらに進化し、続々と新機能が登場

Microsoft Teamsがリリースされたのは2017年3月14日。それからわずかの間に世界中で多くのユーザー数、利用企業を獲得している。

挙手機能はライブリアクションへと進化し、ブレークアウトルームやTogetherモードの展開も始まった。新たな機能も続々と搭載される予定だという。「発表者モード」は、会議資料と発表者を重ねたり、ニュース番組のように表示したりもできる。「ノイズキャンセリング機能」にいたっては、オンライン会議中に聞こえてしまう緊急車両の音やキーボードをたたく音など周囲の雑音を消すことができる。このほか、契約によっては、Teamsから外線電話も可能という。

新型コロナウイルスの出現以降、新しい働き方を模索している企業も多いが、方向性は決まりつつある。それはリモートとオフィスのハイブリッドの中で、いかに効率を上げ、人にやさしい環境を構築できるかだ。そして、その成否はITツールの選択にかかっている。

>>>6月30日までのオンデマンド配信はこちらから