ソニーが変えるスイミングスクールの「常識」

AI導入の壁を、劇的に下げる秘策とは?

AI×ICTでどんな新しい価値を創造できるのか。多くの企業が試行錯誤しているこの課題の模範解答となりうるのが、ソニーネットワークコミュニケーションズが展開するスポーツソリューションである。例えばジュニア向け「スマートスイミングレッスン」は、練習中の動画を活用して上達をサポートするのはもちろん、AIで自動的に検出、撮影、編集された進級テストの動画と進級結果など、子どものチャレンジや成長する姿を保護者に届ける先進的なシステムとなっている。同社のスポーツソリューションとその基盤であり、一般企業でも簡便に導入、活用が可能なAIサービスについて話を聞いた。

ソニーのAIテクノロジーで
スポーツレッスンの価値を向上

事前に配信された動画とテーマでレッスン内容を予習。当日はプールサイドで動画を使ったコーチの説明を確認したうえで実際に泳ぎ、直後に自分が泳いでいる映像を見て「できた!」を実感したり、課題に気づいたりする。

そんな映像とAIを活用したスイミングスクールレッスンのサポートサービス「スマートスイミングレッスン」が、この6月からフィットネスクラブ大手・ルネサンスのジュニアスイミングスクールに導入される。

このレッスンにはさらに先がある。サービスを開発したソニーネットワークコミュニケーションズの中村美奈子氏が説明する。

ソニーネットワークコミュニケーションズ
法人サービス事業部
スポーツエンタテインメント部
中村美奈子

「一般にスイミングスクールでは月に1~2回、進級テストが行われますが、結果は紙に合否を書いて手渡しするだけで、合否の理由はよくわからないケースもあります。

そこでスマートスイミングレッスンでは、プールに設置した複数のカメラで撮影して自動で編集された動画と進級テスト結果を、生徒一人ひとりの個人用ページに配信。お子さまの頑張った様子を動画やコーチのコメントとともに保護者にお届けできるようにしました。

また、撮影された映像を用いてコーチの指導方法の振り返りやスクールでの研修会などに活用できます」

水泳の映像は、壁面や水中などに設置された複数のカメラで撮影され、AIアルゴリズムによって泳いでいる人を自動的に検出。最適なアングルを組み合わせた動画コンテンツに自動編集し、クラウド経由で個人用ページに配信する。

このシステムにより、自宅や離れた場所でも保護者はスマートフォンやタブレットで動画や進級テスト結果を確認できる。

自分の泳いでいる映像を確認し、上達のために試行錯誤するアクティブラーニング効果や、進級履歴の蓄積による自己肯定感の醸成に加え、親子で成長の喜びを分かち合ったりコミュニケーションを増やしたりといった新たな価値をスクールに付加するわけだ。

忙しい保護者は子どもの年齢が上がるにつれて見学に行く機会が減ってしまううえ、コロナ禍によりギャラリー入場が制限されるようになった。スクールの「子どもがしっかりレッスンに通っている様子を保護者に届けたい」との要望が、システム開発の背景にある。

スイミングに加え、テニススクール向けの「スマートテニスレッスンシステム」と、ゴルフスクールやティーチングプロ向けの「スマートゴルフレッスンシステム」というスポーツソリューションを、ソニーネットワークコミュニケーションズでは展開している。

「スマートテニスレッスンシステム」は、ラケットに装着したスマートテニスセンサーで、ボールを捉えた位置やボールのスピン、ボールスピードなどショットのデータを計測。さらに、テニスコートのポスト上に設置したカメラでプレーヤーの動きを映像として記録し、その場で動画を見ながらコーチのアドバイスを受け、練習できるシステムである。記録されたデータや映像、コーチのアドバイスはレッスン後の振り返りにも活用できる。

「スマートゴルフレッスンシステム」は、ゴルフクラブに装着するスマートゴルフセンサーが計測したスイングのデータに基づき、クラブがボールに当たる角度やスイング軌道、ヘッドスピードなどを分析して、スマートフォンなどで撮影したスイング動画と同期。アプリケーション上で表示し、スイングデータを可視化できる。

データ付きスイング動画は2つ並べて、あるいは重ね合わせて比較可能なほか、画面上に線や図形を描画するティーチングツールを搭載。ティーチングプロがアドバイスに利用した操作画面は、音声とともに保存することができるので、いつでもレッスンの振り返りができる。また、生徒が自主練習で撮影した動画をティーチングプロに送り、添削してもらうオンラインレッスンにも対応可能している。

スポーツエンタテインメント部 部長の田村錬志氏はこう語る。

ソニーネットワークコミュニケーションズ
法人サービス事業部
スポーツエンタテインメント部
部長
田村錬志

「単体の可視化ツールはほかにもありますが、このシステムは実際のレッスンの中で使えるのがポイントです。

テニスでいえばコートに10人以上の生徒が同時にセンサーを付けて動いている状況でも、個々の動きを捉えて扱える点が優れていると思います。

当社のソリューションはAIやセンシング、映像のテクノロジーはもちろん、設備施工やデータをクラウドに上げてモバイルアプリで見せるところまで、トータルで提供しているのが特徴です。これが実現できるのは、われわれソニーが培ってきた技術を、横断的に組み合わせられる点にあります」

ソニーが定義する自社のPurpose(存在意義)は「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」。

まさにスポーツソリューションはPurposeに適合した事業であり、スポーツを楽しむ人たちに貢献するサービスを提供したいと田村部長は意気込む。

AI技術者がいなくても活用できる
予測分析ソフトウェアと開発基盤

スポーツソリューションで活用されているAIだが、ソニーネットワークコミュニケーションズでは、こうしたAIをサービス化して法人向けに提供している。AIサービスには「Prediction One(プレディクション ワン)」と「Neural Network Console(ニューラル ネットワーク コンソール)」の2つがある。

「Prediction One」は、AIで自動的に予測分析を行うソフトウェア。AIの専門家でなくても簡単に操作でき、ビジネスに有用な予測を算出する。

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「Prediction One」

「Neural Network Console」は、AI構築に必要なディープラーニングの開発基盤を提供する。ドラッグ&ドロップで簡単に高度なニューラルネットワークを構築でき、画像認識・解析による製品検査などに活用されている。

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「Neural Network Console」

「どんな事業でも予測はビジネス上、重要な作業ですが、きちんとAIを使って分析するには専門のエンジニアやデータサイエンティストが必要でした。

しかし『Prediction One』は、表計算ソフトのデータシートを投入するだけで簡単に有用な知見が得られ、価格も導入しやすい安価な水準に設定しています。

『Neural Network Console』は、もう少し技術的な知識が必要ですが、ITエンジニアであれば機械学習を簡便に使えるソリューションになっています」

ソニーネットワークコミュニケーションズ
法人サービス事業部
事業部長
津山史生

法人サービス事業部 事業部長 津山史生氏はそう説明する。すなわち、AI導入の障壁を大きく下げ、AIを誰もが使えるようにするサービスといえよう。

すでに「Prediction One」は申し込み企業数が1万5000社、「Neural Network Console」は登録者数が5万人を突破している。

人気の背景には高度なAIテクノロジーはもちろん、それをユーザーにとって使いやすいリカーリングビジネスにまとめ上げる、ソニーネットワークコミュニケーションズの力がある。

「もっとAIを活用したほうが日本企業全体の生産性は向上します。

しかし『AIを活用したい』企業はたくさんあっても、『AIを活用している』企業は非常に少ないのが実態です。AI技術者とデータサイエンティストという2つの専門家が足りないのが原因ですが、われわれのAIサービスはこの課題解決に寄与すると自負しています。

自力での活用が困難なお客様に対してはコンサルテーションからシステム開発まで請け負うこともできるので、AIの導入、活用に悩んでいたらぜひ当社にお声がけいただければと思います」(津山氏)
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