Web会議の生産性を「ぐっと上げる」秘訣は音

「密」を避けて情報漏洩も防ぐヤマハのワザ

新型コロナウイルスの感染拡大に社会が揺れた2020年。世界を揺るがす危機に、多くのビジネスパーソンはテレワークの導入やオフィスの使い方を変えるなどして、何とか対応している。こうした中、「何となく会議の生産性が上がらない」と感じている人も多いのではないだろうか。そのカギを握るのが「音」だ。なぜ、音が会議の生産性を左右するのか。その理由と解決策を、楽器・音響機器メーカーとして知られるヤマハに聞いた。

ワークスタイルの変化で浮き彫りになった音の悩み

2020年4月の緊急事態宣言を機にテレワークが一気に広まったが、その裏でこんな悩みや課題を抱えていないだろうか。

  • 「社内に設けたオンライン会議ブースの音漏れがひどくて集中できない」
  • 「換気のために窓やドアを開け放っているので、情報が漏れてしまう」
  • 「会議室から何人かでWeb会議に参加すると、音が聞き取りづらい」

これらの悩みに共通するもの。それは「音」だ。今、こうした音にかかわる課題に直面している人や企業が増えている。ヤマハ株式会社 音響事業本部コミュニケーション事業部マーケティング&セールス部マーケティンググループ リーダーの中村拓博氏はこう話す。

「弊社のカスタマーサポートセンターへの相談数は、前年比200〜400%で推移しています。緊急事態宣言直後は『遠隔会議はどうやればいいですか?』といった初歩的な相談が多く寄せられました。その後、テレワークとオフィスワークのハイブリッド型の働き方が広がったことで、お悩みやご相談の内容がさらに一歩進んだものも増えてきました」

一歩進んだ相談とは、例えば「ソーシャルディスタンスを考慮して、広い会議室で離れて座ってもお互いの声がはっきりと聞こえるようにしたい」「遠隔会議でもクリアに聞こえるようにするには?」などだ。

なぜ、こうした悩みがヤマハに寄せられるのか。実は同社はWeb会議用マイクスピーカー市場で国内シェア1位を獲得しており※1、音を軸にビジネスコミュニケーションをサポートしている。昨今の急激に変化する社会情勢においても、企業のさまざまな音の悩みに対応しているのだ。

「ワークスタイルが多様化したことで、音の課題が浮き彫りになっています。五感を使って会話ができたフェース・トゥ・フェースの時代と違い、離れた環境で意思の疎通を図るには、クリアで良質な音声を届けることが重要となります。遠隔会議で音声が途切れる、あるいは相手の発言がよく聞こえなければ、生産性は大きく下がります。だからこそ、クリアで良質な音声を担保することは必要最低限だといえるでしょう」

※1:株式会社富士キメラ総研「2019コミュニケーション関連マーケティング調査総覧」〈マイクスピーカー、2018年度、金額〉より

遠隔会議でクリアな音声を確保する方法とは

遠隔会議でクリアな音を確保するための環境をチェックしていくと、通信回線とマイクスピーカーシステムの強化へとたどり着く。実際、ヤマハへの相談も「音質のいいマイクスピーカーシステムはないか?」という内容が増えているという。そこで注目されているのが、ヤマハのYVCシリーズだ。

「YVCの強みは、会話の妨げになる雑音や声などのノイズを軽減し、離れていてもクリアに聞こえること。会議人数や状況に合わせて、3つのモデルから選ぶことができます」

中でも問い合わせの多いYVC-1000は8〜40名程度の会議にも対応するモデルだ。製品付属のマイクのほかに、オプション品の拡張マイクを4台まで増設できる。コロナ禍では、広い会議室で参加者同士が距離を保って着席する必要があるが、YVC-1000なら参加者の距離を保ってマイクを配置することが可能だ。

広い会議室内はもちろん、オンラインで会議に参加する人にもクリアに聞こえるため、情報をしっかり共有できるというわけである。多くの企業で採用されているYVC-1000は、中央大学ビジネススクールなど教育の場でも活用されている。

>>中央大学ビジネススクール導入事例はこちら

マイクスピーカーシステムが必要となるのは、大人数の会議だけではない。

「働き方の多様化や“密”を避けるために、オープンスペースで少人数の打ち合わせを行うケースも増えています。そのため、周囲にオープンな場でも参加者の声だけが聞こえるようなマイクスピーカーシステムも求められます」

こうしたニーズに応えるのが、4〜6名程度の小会議向けのYVC-330だ。近くの声を収音して周囲の雑音を抑制してくれるため、参加者同士の会話がスムーズになる。

良質な音は、ヤマハが長年取り組んできた音声処理技術によるものだ。マイクを通して集められた音声は、雑音を軽減してクリアに。そのため、ガヤガヤしたオープンスペースや、会議室のドアを開放した状態でも、周囲の雑音を気にせずストレスフリーな会話ができる。

難しい「換気」と「情報漏洩防止」の両立

テレワークとオフィスワークのハイブリット型ワークスタイルにおいて、多くの企業が抱える悩みがもう1つある。

「よく寄せられるのは音漏れの悩み。換気のために会議室の扉を開けると、会話が外に漏れてしまいます。また、今は個室ブースから遠隔会議を行うケースも増えていますが、そこでも会話漏れが問題となります。会話漏れは集中力を下げるだけでなく、情報漏洩にもつながってしまいます」

オフィスでは“密”を避けながら会話漏れを防ぐ必要があるが、それはオープンとクローズという正反対の行為を同時に行うようなもの。そこで打開策となるのが、聞かれたくない会話を周囲に聞かれないようにするスピーチプライバシーシステムの導入だ。

通常の音声
撹乱音により聞き取りにくくなった 音声イメージ
環境音や演出音などに包まれた 音声イメージ
▲情報マスキング方式は、「音」で会話の中の音声情報をカモフラージュして会話を包み隠す

「スピーチプライバシーとは、会話の内容が第三者に漏れ聞こえてしまうことを防ごうという考え方で、これまでも弊社の製品は『処方された薬の内容についての説明の声が漏れないようにする』目的などで処方箋薬局をはじめ活用されてきました。

一般的なサウンドマスキングは、話している人の声を上回るボリュームの音を流して声をかき消すというもの。ただし、その一方で弊社システムの特徴は、大きな音でかき消すのではなく、マスキング音を周囲に流し、漏れてくる会話の内容を聞き取りにくくして、『聞こえるが内容は理解できない』環境をつくり出します」

その仕組みはこうだ。ヤマハ独自の、人の会話音声から「情報マスキング音」にザワザワした街の雑踏や川のせせらぎなどの「環境音※2」や、楽器音などの「演出音※3」を組み合わせることで、高いマスキング効果と快適な空間を実現する。

『会話している本人は聞こえなくならないのか』と思われるかもしれないが、聞かれたくない人の方向だけに向けてマスキング音を流すため、その心配はない。

※2 環境音:快適な環境をつくるための環境音が組み込まれており、情報マスキング音のマスキング効果を補完する
※3 演出音:楽器音や電子音など環境音に味付けする音で、会話から気をそらす効果もある

もともと処方箋薬局などに使用されているヤマハ製品は、床に置くタワー型。しかし現在は、天井付近が空いた会議室やパーティションで区切られたブースに使いたいという要望も多い。こうしたニーズに対応するものとして登場したのが、VSP-2だ。

小型スピーカー形状であるため、天井や壁面はもちろん、パーティションなどの什器に設置することもできる。VSP-2は、野村不動産が運営するサテライト型シェアオフィス「H¹T」でも導入されており、低コストで会話漏れを防ぐツールとして注目を集めている。

野村不動産が運営するサテライト型シェアオフィス「H¹T」では、8つの開放型半個室ブースそれぞれのパーティション上部にスピーカーを設置。天井で反射して拡散するマスキング音でブース内の会話・通話が外に漏れないように対策をした

>>野村不動産の導入事例はこちら

今後も続く多様なワークスタイル。会議の生産性をぐっと上げてくれるのであれば、音の悩みをいち早く解決することに価値があることは間違いないだろう。ヤマハでは現在、これらの検証機の無料貸し出しも行っているので、気軽に相談してほしい。

>>詳しくはこちら「テレワーク×オフィスワークのハイブリッド型ワークスタイルを考える」

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