保険の営業を超える「ライフプランナー」とは? 銀行員を転身させた「人生の伴走者」の価値

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コロナ禍でも業績を伸ばし、2020年度の最終利益見通しを1兆円超に上方修正したソニーグループ。その主力事業の1つ、金融部門の中核を担うのがソニー生命だ。同社は、1981年の創業以来、保有契約高を着実に伸ばし続けている。この状況を牽引しているのが、全員が異業種からの転職者である「ライフプランナー」。離職率が高いといわれている生命保険業界において、業界最高水準の営業の生産性を誇り、定着率も高い。なぜライフプランナーは顧客から信頼されるプロフェッショナルとなりえるのか。そして、他社の保険の営業とは何が違うのか。

ライフプランニングに魅せられ都市銀行から転職

顧客に保険商品を案内する――、その点において、いわゆる保険の営業と「ライフプランナー」は変わらないように見えるが、なぜソニー生命は「ライフプランナー」という職名をつけているのか。それは、顧客に対するアプローチの仕方と大いに関係している。ライフプランニングを受けたことがきっかけで、都市銀行からソニー生命への転職を決意したという笹川大氏は、その経験を次のように語る。

「保険商品の説明をされるのかと思っていたのですが、まったくそこには触れず、私がどんなことを考えているのかを細かく聞いてくれました。妻や子どもに対してどんな想いを持っているのか、何を叶えたくて今の仕事をしているのか、大切にしている価値観とは何かといったことを話していく中で、『こうやって立ち止まって人生を考える時間を取ってこなかったな』と気づいたのです。同時に、この時間はとても重要なものだと思いました」

ソニー生命保険株式会社
横浜ライフプランナーセンター第2支社
笹川大

それまでも他社の生命保険に加入していた笹川氏だったが、ライフプランニングで初めて生命保険の意味を理解できたという。

「私に万一のことがあったとき、子どもの教育や家族が叶えたい夢、私が家族にさせてあげたい生活を守るための必要保障額だという説明をライフプランナーから受けて、『生命保険はこう考えればいいんだ』と自分の中ですごく納得できたのです。ライフプランニングを終えたときは、これを多くの人に伝えていきたいと考えるようになっていました」

これらの体験をきっかけに転職を決意した笹川氏だったが、実は妻からは猛反対されていた。都市銀行勤務の安定した暮らしを、笹川氏が身勝手に捨て去るように見えたのだ。「あなた一人じゃなく、家族がいるんだよ」とも言われた。そこで笹川氏は、自らの気持ちを再確認し、妻に共有するために再びライフプランニングを依頼した。

「『どうだった?』と聞いたところ、『これならいいんじゃない?』と共感してくれました。実は、同業他社からも転職の誘いを受けていたのですが、やはりソニー生命のライフプランニングを提供していきたいと強く思いましたので、こちらへの転職を決めたのです」

“見えない”将来の不安を、“見える”安心へ変える仕事

銀行も生命保険会社も、金銭面で顧客を支えるという点では変わらない。笹川氏が前職に都市銀行を選んだのも、その志に共鳴したからだ。一方で、顧客に寄り添いきれないという違和感がくすぶっていたと振り返る。

「銀行は通常3年周期で転勤をします。私も10年間銀行に勤務する中で、3回の転勤を経験しました。そうすると、私個人とお客さまとのご縁が強制的に切れてしまいますので、拭いきれない喪失感をずっと抱えていました。しかし、ソニー生命のライフプランナーは、お客さまの一生涯を担当できます。大先輩が担当するお客さま宅に訪問した際、『もう30年の付き合いで、これだけ信頼して話せる金融機関の人はほかにいない』とお客さまがおっしゃっていましたが、まさに『人生の伴走者になれる仕事』だと実感しました」

単に保険商品を売るのではなく、その人が守りたい未来の生活を明確に可視化し、そのために必要な道筋を提示したうえで、一生涯伴走をしていく。ソニー生命が、自社の営業を「ライフプランナー」と呼称するのは、その役割をしっかり果たすことが生命保険会社としての使命だと考えているからだ。笹川氏も、「お客さまの将来に対する“見えない不安”を、“見える安心”に変えていくことがライフプランナーのやりがい」と話す。

ソニー生命保険株式会社
新宿ライフプランナーセンター第2支社
西﨑牧人

とはいえ、意気込みだけでは意味がない。大手住宅総合メーカーから転職して9年目となる西﨑牧人氏は、ライフプランナーに求められることについて、次のように説明する。

「お客さまの状況はつねに一定ではありません。思わぬアクシデントなどでライフプランが変わる可能性も随時あります。そのような変化に対し、適切なプランのメンテナンスとアドバイスを行うことで、一生涯安心し続けていただくのが、ライフプランナーの使命です。それを果たすには、真のプロフェッショナルとしてつねに自己研鑽し、必要な知識を磨き続けなくてはなりません」

プロフェッショナルを輩出する手厚い教育プログラム

だからこそ、ソニー生命は業界最高レベルの教育プログラムを用意している。入社後、まず受けるのは「B.T.P.(ベーシック・トレーニング・プログラム)」。これは、36カ月間という業界最長※1の初期教育プログラムで、知識・スキルだけでなくライフプランナーに必要な心の姿勢や適切な習慣まで身に付けることができる。

とくに入社後1カ月半の間は、質の高いコンサルティングを行うための準備期間と位置づけ、あえて販売はせず、徹底的に基礎を学ぶ期間となっている。準備期間を終える際には、卒業検定が行われ、合格しないと販売することはできない。

これはソニー生命独自のこだわりだ。卒業検定は、36カ月の間に複数回行われ、いずれもお客さまに適切な生命保険の提案ができるスキルや金融のプロフェッショナルとしての専門知識が備わっているかという点で合否が決まる。前出の笹川氏は、研修がどのように役立っているかという質問に対し、次のように答えた。

「何のために、誰のためにライフプランナーをしているのか、その原理原則を学ぶ機会となっています。また、受け身ではなく自ら積極的に取り組めるプログラムとなっていますので、能動的かつ実践的な学びができます。とくに、紹介をテーマとした研修は印象に残っています。紹介は、お客さまにとって大事な方にご縁をつないでいただくことなので、会社としても非常に重視しています。私は前職で紹介の経験がいっさいなかったので、きちんと対応できるか不安があったのですが、ロールプレイングなど実践的な研修を繰り返す中で、少しずつ自信に変えることができました」

研修におけるロールプレイングの様子。多くの社員が関わるのは「育成」にそれだけ力を入れていることの裏返しだ

考えてみれば、ライフプランニングは一生涯を俯瞰する必要がある。知識だけでなく俯瞰できる視点を持ったうえで、顧客の想いを引き出し、起こりうるライフイベントをともに時系列で整理していかなければならない。ソニー生命の場合は、そうやって整理した情報を基に将来の収支をシミュレーションするシステム「LiPSS※2」も整備。どのタイミングでどのくらいのお金が必要になるのかを可視化していく。

「私もそうでしたが、お客さまの多くは将来に対する漠然とした不安をお持ちです。その状態で、家を買おうとされても、住宅ローンをどう組むのかの根拠がありません。でも、ライフプランニングを通して人生全体を俯瞰し、LiPSSを基に資金計画をご提示すると、『このぐらいの価格の家を買っても子どもの教育費が捻出できる』『家族で年1回旅行にも行ける』といったイメージが明確になり、喜んでいただけます」(笹川氏)

ライフプランナーが使うLiPSSの画面。ソニー生命では、顧客の人生に寄り添うためのさまざまな「武器」が提供される

ライフプランを構築するうえでは資産形成も重要だ。人生100年時代を迎え、老後資金を気にする顧客も増えていると前出の西﨑氏は明かす。

「老後の資金を貯めるために、資産形成の相談もいただきます。どの銘柄がよいかという視点ではなく、株式や投資信託の特徴や投資の考え方などをご説明したうえで、お客さまのライフプランに合わせた運用ができるようアドバイスしています。こうした金融商品だけでなく、税制や社会保障なども刻々と変化していますので、つねに知識をアップデートさせていく必要があります」

求められるのは、高度な専門性を持つ真のプロフェッショナル。だからこそ、西﨑氏が転職の決め手となったという「働き方を自分で決められる」ことも大きな特徴だ。ライフプランナーの仕事は裁量権が大きく、どれだけ働くか、いつ働くかなどを自らデザインできる。一方で、笹川氏は、自由度の高さゆえの責任の重さを実感しつつ、大きなやりがいを感じていると話す。

「刻々と変わる世界の中で、お客さまのお考えや立場、状況に合わせた安心をお届けできるのか、つねに不安です。だからこそ、それを頑張れる原動力とし、つねに自己成長のため学んでいます。一方で、いつどんな状態になっても、家族の想いや夢を諦めずに済む人生設計ができるのは生命保険しかありません。その真の価値に触れていただき、1人でも多くのお客さまが人生の安定を手にできるお手伝いをしていきたいと思っています」

情報があふれ、必要な情報が何かを見つけ出すのが難しくなりつつある社会の中で、顧客の人生に寄り添うライフプランナーは、「人生の伴走者」そのものだ。人生を見つめ直して自分のやりたいこと、家族にしてあげたいことを具体的に描く手伝いをしてくれ、実際に形にしていくときに顧客のそばにいてくれる。

簡単に言えば、実用的なアドバイスと同時に、安心感を与えてくれる人だろう。そんな人が身近にいてくれたらどんなに心強いか。そこにやりがいと意義を見いだすからこそ、ライフプランナー自身も自分の人生を投じるのだろう。

※1 ソニー生命調べ
※2 LiPSS:Life Planning Support Serviceの略。顧客とその家族の人生において予想される出来事をライフプランとして描き、そのライフプランを基に資金の流れを総合的にシミュレーションするためのアプリケーション

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