離職防止とテレワーク、現場の切実な悩みとは 7割以上が人間関係にストレスを感じている

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離職率を改善させるのは、企業経営における重要課題の1つ。しかし、総務省統計局の「労働力調査」(2020年12月分)によれば、自己都合での離職は8カ月連続で前年同月より増加。人材の定着率を向上させるには、どのような環境を整えればいいのだろうか。

コロナ禍の中、離職者は8カ月連続で増加

「働きやすさ」を考えるうえでヒントとなるのが、人材総合サービスを手がけるスタッフサービスグループが実施したアンケート調査だ。数字を見ると74.4%が「職場に苦手な人がいる」と回答しており(図1)、「苦手な先輩との人間関係が原因で転職を考えたことがあるか」という設問に「ある」と回答した人は57.3%に上る(図2)。裏を返せば、人間関係をよくすれば離職率の改善が見込めるわけだが、どうすればよいのだろうか。

スタッフサービスグループのオフィス事業本部で東京地区の営業責任者を務める上山 維雅(うえやま これまさ)氏は、次のように話す。

スタッフサービスグループ
オフィス事業本部 東京地区
営業責任者
上山 維雅(うえやま これまさ) 氏

「企業と働き手のコミュニケーション不足が原因で発生する離職の多くは、防げると考えています。採用時のミスマッチを回避するだけでなく、入社後にしっかりコミュニケーションが確保できているかどうか、つねにチェックしなければなりません」

入社当初は細かく配慮しOJTなどで手厚くフォローしていても、“慣れてきた頃”に「もう任せて大丈夫」と上司が思い込んでしまい、不信感を抱かせて離職につながってしまうケースも多い。また、これまでは“顔色”に敏感でいることで素早く察知できていたのが、テレワークの導入で難しくなったとの悩みも多く寄せられているという。上山氏はこう指摘する。

「以前は、ちょっとした雑談や声かけで反応を確かめたり、顔色などのコンディションを把握できていました。テレワークの導入で、直接仕事と関係のないそうしたコミュニケーションが激減し、社員や派遣スタッフさんとの接し方に悩んでいる管理職の方が増えています」

今までになかったテレワークという新たな働き方の中で、早期離職を防ぐにはどうしたらいいのか。無料でダウンロードできるホワイトペーパー(PDF)では、職場の人間関係に対する悩みやテレワークに感じている不安など、社員・派遣スタッフの生の声や、離職を防ぐ具体的な方法も解説しているので、ぜひ有効活用してほしい。