苦手な外国語は克服より「AIに任せる」が正解? 一部の社員が翻訳業務で消耗しないために
コロナ禍で国をまたがる人々の往来が減少した一方、ビジネスのグローバル化は依然として進んでいる。金融機関も例外ではなく、成長の源泉をグローバル市場に求め、外国企業としのぎを削る。その1つが、みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)だ。
海外の拠点や顧客などとの外国語でのコミュニケーションが増加する中で、みずほFGも「翻訳」の問題に悩まされていた。基本的な外国語スキルを身に付けた社員が多くなってきているとはいえ、外国語が得意な社員に翻訳を頼むことはどの企業でも見られるが、本来注力すべき業務に充てる時間が奪われてしまう。社員の語学力を高めようにも一朝一夕にはできない。一方で、翻訳業務を外注すればコストと時間がかかるうえ、無料のインターネット翻訳サービスを利用すれば情報漏洩のリスクもある。では、この問題をどう解決すればよいのだろうか。
みずほFGが選んだのは、AI翻訳サービスだ。同社では、各部署がそれぞれで翻訳を行うだけでなく、社内に翻訳を行う部署があった。しかし案件があまりに多く、すべてを受けきることができないでいた。
同社は、まず翻訳にかけているリソースを把握するため、翻訳作業が多く発生する4部署において、社員が翻訳に費やす時間と相当する人件費の調査を行った。すると、1カ月当たりの翻訳工数は約3000時間、人件費は約680万円にも上ることが判明。
この状況を受け、人力では限界があると考えAI翻訳サービス導入の検討に着手した。数ある翻訳サービスから最終的に選んだのはNTTコミュニケーションズのAI翻訳プラットフォームサービス「COTOHA® Translator」だ。同サービスはTOEIC960点超レベルの翻訳精度と圧倒的な翻訳スピードを誇り、「ファイル翻訳」により会議資料やレポートをそのまま翻訳できることが特徴的だ。
みずほFGでは導入開始の2019年の春以降、利用回数は予想以上に増加し社員の評判も上々。サービスを利用した社員は、「自然でわかりやすい翻訳が返ってくる」「翻訳の時間が減り、時間が大幅に削減できた。これがないと業務が回らない」「翻訳時フォーマットを維持できるのが便利」などと評価しているという。20年12月末時点でグループ内ユーザー数は約6万人、1カ月当たりの翻訳量はテキスト翻訳で13万~14万回、ファイル翻訳が5500回にも上る。これに伴って、社員が翻訳にかける時間と労力の軽減と速やかな情報の伝達に大きく貢献したという。
みずほFGでは、COTOHA® Translatorが具体的にどのように活用されているのか。詳しくはこちらから無料でダウンロードできるPDFにまとめられているので、ぜひ参考にしてほしい。