オフィス「縮小」=「コスト減」という思考の短絡 実は大企業向け「WeWork 」の意外な真実

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働き方改革やコロナ禍の長期化によって、今オフィスに求められる条件は大きく変わりつつある。業種・業態にもよるが、テレワークや在宅勤務が常態化し、必ずしも全従業員が毎日リアルオフィスに通う必要がなくなったという企業も多い。さらには在宅勤務とリアルオフィスの間をつなぐ「サードプレース」として、コワーキングスペースに大きな注目が集まっている。その最新事情を取材すると、ニューノーマルにぴったりなオフィスの活用法が見えてきた。

「オフィス縮小論」、現実的な選択肢は?

「従業員全員出社」がオフィス設計の前提条件ではなくなってきた昨今。にもかかわらず、従来同様に人数分のスペースをオフィスに確保し続けるのは、コストコントロールの観点から適正とはいえない。

「固定費削減のためオフィスは縮小したい」「従業員のオフィスに対する満足度を上げたい」「従業員のワーク・ライフ・バランスを実現したい」――。企業の切実なニーズを満たすにはどうしたらいいのか。この難題解決へ果敢に挑んでいるのが、世界38カ国859拠点にコワーキングスペースを展開するWeWork である。

固定費削減のためリアルオフィスを縮小させる代わりに、WeWork のようなオフィスサービスを利用するのは現実的な選択肢だ。とりわけWeWork は、アクセス面に優れた大都市の一等地に多くの拠点があり、希望すればすぐに入居できるため、ビジネスを遅滞させることがない。もちろん各拠点には、高速インターネットやプリンター、会議室、ドリンクなどの設備が用意されている。

Web会議用のブースも、各拠点に備えられている

ただ、一般的なコワーキングスペースやシェアオフィスのようなサービスは、固定の拠点と契約を結ぶか、ドロップイン方式など時間単位での利用をするのが通例だ。コストを比べると後者の単価はどうしても高くなるため、大人数が継続利用する企業の契約は前者が多い。いずれにしても、ビジネスとして利用するのであれば従業員の居住地や行動パターンなどを織り込んだうえで、契約内容をすり合わせることになる。適宜実施される規約改定も含め、利用状況を随時チェックする必要があるなど、それなりに手間がかかるのが難点となっている。

「柔軟な働き方」だけじゃない、WeWork のメリット

WeWork も従来は固定拠点との契約が必要だったが、「入居企業に柔軟なオフィスソリューションを提供したい」との思いから、2020年10月末に革新的なプランを生み出した。一定のスペースを貸し出すだけでなく、国内6都市30カ所以上の全拠点を自由に利用できる権利を提供する「All Access(オールアクセス)」というプランだ。ベンチャー企業やスタートアップが入居するイメージが強いWeWork だが、このプランは大企業こそバリューが得られる興味深いソリューションとなっている。利用者1人当たり月額3万9000円(税抜)で、渋谷スクランブルスクエアや丸の内北口、新宿、池袋、名古屋、大阪、福岡などにあるすべての拠点を使える利便性は大きな魅力だといえよう。

さらに注目は、新たなサテライトオフィスのスタイルを提案する「専用アクセス」も生み出したことだ。これは企業が専用の個室を契約し、従業員は専用アプリで予約してから利用するプラン。席数をアプリ予約によってコントロールすることで、「50名分の席を100名でシェアする」といった離れ業が可能となるのである。複数の個室を契約すれば、1000名以上の規模でも対応可能だ。

「専用アクセス」は、スマホアプリをフル活用して席を確保。セキュリティーも堅牢だ

実際、複数のWeWork 拠点で「専用アクセス」を契約し、30人分の席を100人で使用している事例があるという。アクセスのよさやオフィス内の環境を含め、メンバーの満足度は向上。ある企業では、オフィス縮小を実現したことで、オフィスにかかるコストを約3割削減した(※)という。

また、マネジメント上の恩恵も大きい。専用アプリで予約状況を確認できるため、出社率が可視化される。しかも契約内容は月単位で変更できるため、業務量や社員数、利用実態に応じて柔軟に最適化することが可能。かつて固定費だったオフィスの家賃を変動費へと転換させることができるというわけだ。この経営上のメリットは相当なものだ。

乃木坂拠点(東京・港区)の一角。オープンスペースにある書籍は自由に閲覧可能だ

柔軟なカスタマイズに対応してくれるのも大きな特徴だ。「All Access」と「専用アクセス」のほか、さまざまなプランを組み合わせることで、オフィスの無駄を極限までそぎ落とせる。「数百名規模のスペースを急遽使いたい」といった要望に対しても、迅速に対応可能だ。

例えばある金融機関は、問い合わせから1週間後に数百名規模で入居。その後、ビジネスの状況に合わせて各拠点に数十名規模で追加をしていった。最初は試用期間と位置づけて、徐々に契約数を増やしていくといったフレキシブルな利用もできるのだ。

※WeWork 調べ

WeWork だからこそ成功した、丸紅のイノベーション

WeWork の魅力の1つとして、入居企業同士のコミュニケーションを促進するイベントが定期的に開催されるなど、スムーズなコラボレーション環境が用意されていることは有名だ。同社は利用プランのブラッシュアップだけでなく、この強みにもいっそう磨きをかけている。具体的には、「All Access」「専用アクセス」と同時期に、新たなビジネスマッチングサービス「Connect by WeWork」をローンチした。

「Connect by WeWork」は、入居企業が提供するサービスや抱えているビジネス上の課題をWeWork がヒアリングし、その情報を日本全国横断でデータベース化。企業間のマッチングや効果的なイベント、サービスなどを提案していく。ローンチ前の試験運用の段階からいくつもの実績があり、その精度の高さが証明されつつある。

代表的な実績が、丸紅が事業化を検討しているバックオフィスなどの管理業務サポートサービス「ねこの手ガーデン」の支援だ。丸紅グループのビジネスプランコンテストを通過した同サービスは、「ブランド認知拡大」「新規顧客獲得」という課題を抱えていたが、「Connect by WeWork」が、管理業務の改善を検討している企業数十社とマッチング。すでに数社との成約を実現させている。大企業がWeWork を活用してイノベーションを実現した、有力な成功例といえるだろう。

最大の固定費である家賃を変動費に転換させることができるうえ、従業員の働きやすさ、そして新たなビジネスチャンスの創出まで提供――。産学連携を推進している複数の地方自治体が、東京でのサテライトオフィスにWeWork を選んでいるのもうなずける。福利厚生の一環として、そして予測不能な時代を生き抜く新たなビジネスチャンスをつかむ場としても期待できる空間。まずは数カ月お試しでWeWork に入居し、効果検証をしてみるのもいいだろう。

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