「客数7割減」、来店重視の卸業が決めた大転換 DXで「顧客接点をデジタル化」の成功理由

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衣食住の全般に関わるさまざまな商品を、ワンストップで提供する老舗の総合卸・エトワール海渡。東京都中央区に広大な売り場を擁し、豊富な品ぞろえを武器に、顧客に直接価値を提供できる点を強みとしてきた。しかし今年、コロナ禍によって来店客数が大幅に減少。DXによって顧客接点をつくることで、難局を乗り越えようとしている。

もともと悩まされていた「来店客数の減少」という課題

創業118年の歴史を持つエトワール海渡。まず驚かされるのは、品ぞろえの豊富さだ。取り扱う商品は年間約70万アイテムで、衣食住に関連する商品はほぼ網羅。コロナ禍でマスクや除菌ジェルが品薄になったときも、サプライヤー3500社とのパイプを生かしてそれらの商品を調達した。顧客は洋品店や雑貨店など約2万社に達するが、コロナ禍で売り上げが激減した店も少なくない。世に求められる商品を店頭に用意したい小売店にとって、マスクや除菌ジェルを安定して卸してくれるエトワール海渡は、心強い存在だっただろう。

エトワール海渡のもう1つの強みは、顧客が実際に商品を見られる広大な売り場を擁していることだ。同社では会員向けECサイト『ETONET』を運営しているが、売り上げ比率は店舗が8割、ECが2割。現物を見てから購入したいというニーズに応えることで、売り上げを支えてきた。

エトワール海渡 執行役員(卸事業 部門)
渋市 徹

そこへ突如襲ってきたのが、コロナ禍だ。ご想像のとおり、同社にも少なからぬ損失が出た。同社執行役員の渋市徹氏はこう解説する。「もともと近年、お客様の高齢化によって来店客数は減少傾向にありました。コロナ禍による緊急事態宣言、さらに外出自粛がそれに輪をかけて、来店客数はピーク時で7割ほど減りました」。

しかし同社は、実はすでに前を向いて進んでいる。2019年秋にDXプロジェクトを立ち上げて、顧客接点のデジタル化に取り組んでいたからだ。具体的には、店舗のショールーム化やアプリの導入、ECサイトの強化、SNSによる情報発信などを計画。これらの施策を進めていたおかげで、経営から現場まで、来店客数の大幅減にも慌てることなく対応できたという。

このプロジェクトを陰で支えていたのが、ワークマネジメントツールのAsanaだ。エトワール海渡は、Asanaをどのように活用しているのか。そのDXの全貌について、詳しくはこちらから無料でダウンロードできるPDFにまとめられている。ぜひ参考にしてほしい。

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