【産業天気図・電子部品】デジタル機器需要上向き受注回復鮮明、後半に「晴れ」に好転へ

予想天気
10年4月~9月 10年10月~11年3月

電子部品業界は2010年4~9月が「曇り」、10年10月~11年3月は「晴れ」へ好転しそうだ。携帯電話やノートパソコンなどデジタル機器の販売が上向いてきたことが回復要因。大手企業の収益改善策も後半にかけて本格的に効いてくる。
 
 足元、業界では受注の底入れ感が鮮明だ。京セラ<6971>や村田製作所<6981>、日本電産<6594>など大手各社は、09年10~12月期の受注が7~9月期を大きく上回った。

薄型テレビや高機能携帯電話などの販売が国内外で増加したことで、これらのデジタル機器に搭載される部品の需要も拡大。高機能携帯電話には一般的に、セラミックコンデンサーが300個以上、表面波フィルタも10個以上搭載されているため、部品業界への波及力は高い。また、汎用セラミックコンデンサーの販価が年間約10%低下するといった単価下落も、このところは需給の逼迫感(客先の在庫不足)を背景に販価が下げ止ったようだ。

受注は10年度も回復歩調が続く見通し。京セラは携帯電話、パソコン、薄型テレビの10年の世界市場が09年比でそれぞれ10%拡大すると見ている(暦年ベース)。一方で、部品の値下げ要求は強まる懸念がある。ここ10年ほどで台湾や韓国メーカーが台頭しているため、客先の在庫積み上げが一服すれば、世界的な競争が再び激しくなるだろう。

とはいえ、各社ともに企業体質の強化に余念がない。派遣社員の削減や生産品目の集約化など、合理化を促進している。京セラは「アメーバー」と呼ばれる小ユニットごとの採算管理を一層徹底。村田製作所は4000人規模の派遣社員の削減を終えた。日本電産は永守重信社長の号令の下、「WPRプロジェクト」という収益構造改革をグループ全社に浸透させている。こういったコスト削減効果が、10年度後半にかけて本格寄与する公算だ。
(梅咲 恵司)

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