「世界有数の技術力」オンラインで探す方法 燕三条「ものづくり企業110社」参加の魅力

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デジタル化が急速に進む中で、ものづくりに対するニーズはより多様化・複雑化してきている。当然、高度かつ柔軟性に富む生産や加工が求められるのだが、実現可能な企業を見つけるのは容易ではない。 こうした中、2014年から毎年開催され、注目を集めているのが日本海側最大級のものづくり展示会「燕三条ものづくりメッセ」だ。だが、昨年は約1万2000人もの来場者を集め、新潟県燕三条地域を中心としたものづくり企業とのマッチングの場として知られるこのイベントも、新型コロナウイルスの感染拡大で開催のメドが立たず、地域経済も落ち込んでいた。そこで、10月22日から23日の2日間にわたって、オンライン見本市として開催することとなった。

新潟県内外の「ものづくり企業172社」が出展

燕三条のものづくりの歴史は長い。江戸時代の和釘(わくぎ)づくりからスタートしたが、洋釘の台頭で需要が激減。作業工具や金属洋食器、金属ハウスウェア、チタンやマグネシウムなどの難削材加工と、対応の幅を広げてきた。

「もの」の形にかかわらず、どのようなニーズにも応えられるよう技術力を磨き続けてきた燕三条のものづくり企業。今回のイベントにはこうした世界有数の技術力を誇る110社に加え、新潟県内外からも62社が出展する。

注目したいのは、オンラインだからといって無機質なものにはなっておらず、むしろ従来以上にきめ細かいマッチングが期待できる点だ。

特設サイトでは、フリーワードだけではなく、タグ検索も可能となっている。しかも「加工技術」「民生品」「機械装置」「ソリューション」「教育・研究機関」「産業支援機関」の大分類に加え、「鍛造・鋳造・ロストワックス」「機械加工・切削」「プレス」「研磨・バリ取り」「金型・治道具」など、細分化されたタグが用意されており、短時間で目的に合った企業を見つけることができる。

また、出展企業の特長がひと目でわかる紹介動画があり、特設サイト上からチャットで気軽に問い合わせることもできる。つまり、目的の企業を探すところから具体的な技術のイメージ把握、商談までオンラインでシームレスに進められるというわけだ。

さらに、マッチングの経験が豊富なスタッフにすぐアクセスできるのも見逃せない。イベントの運営を担うとともに、地元企業を継続的に支援している「燕三条地場産業振興センター」が、「小ロットの特殊品を製造してくれる企業は?」「オリジナル商品を作ってくれる企業は?」といった細かな要望にもすぐ対応してくれるため、予備知識がなくても、それぞれの企業に適したマッチングが実現するのである。

大学教授を招聘した各種ウェビナーも実施

大学教授や企業経営者による各種ウェビナーも充実。「新型コロナ禍が続く困難な状況下でのものづくり中小企業を考えるーグローバル・ニッチトップ企業等の対応と今後の展開ー」と題したパネルディスカッションのほか、金属3Dプリンターの活用に関する技術講演会、出展者プレゼンテーションが行われる。

「行ってみたいけど、時間もコストもかかるのがちょっと……」と思っていた遠方の人や、「まだ検討段階だから商談までは進めない」という人でも、気軽に参加できるのもオンライン開催のメリット。特設サイトをのぞいて、ものづくりのトレンドやどのような企業があるのかを知るだけでも価値があるのではないだろうか。ものづくりに興味のある人は、特設サイトで登録受け付けを。