キリン20年目の本気「氷結®無糖 レモン」登場 食事にぴったり、「待ってました!」の声多数

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パッケージの色にはシルバー&ホワイトを採用し、「甘くない缶チューハイ」の澄みきったクリアなイメージを表現。従来の氷結®シリーズとは一線を画していることが、見た目からも伝わる
2001年の発売以来、缶チューハイに代表されるRTD(※1)市場の目覚ましい成長を牽引してきた「キリン 氷結®」。20年目の節目となる今年、会心の新作「キリン 氷結®無糖 レモン」が登場した。多くのRTDには、飲みやすさや飲みごたえを高めるため糖類や甘味料が添加されているのが一般的。しかしこの新商品は、それらが一切入っていないという。なぜ今、「甘くない缶チューハイ」なのか。その裏には、市場の成熟とニーズの変化があった。
※1 Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料

「氷結®」から、甘くない爽やかなおいしさの新商品登場

キリンの主要ブランドの1つ「氷結®」からこの10月、新作「キリン 氷結®無糖 レモン」が発売された。そのいちばんの特長は「糖類・甘味料不使用で、甘くない」こと。同社が一般ユーザーに行った事前調査では、「甘くないので食事にぴったり合う」「ビールの代わりにもなる」など、ポジティブな声が多数寄せられている。

キリンビール マーケティング本部
マーケティング部 RTD類カテゴリー戦略担当
キリン 氷結® ブランドマネージャー
間木 研吾

それにしてもなぜ今、「甘くない缶チューハイ」という一手を打ったのか。キーになったのは「缶チューハイ市場の変化と成熟」だったと、同社マーケティング部の間木研吾氏は明かす。

「RTDはその甘さと手軽さから、ジュースに近い感覚で飲まれてきました。親しみやすい一方で、ビール類のように食事中に飲まれるイメージはあまりありませんでした。ところが、他カテゴリーからRTDへユーザーが流入していることや、RTD自体の味わいの変化などが相まって、最近では食事中も含めて飲用シーンが拡大しています。よりユーザーの生活に入り込んだ、日常的に飲まれる存在になりつつあると感じています」(間木氏)

RTD市場は、ますますの伸びが見込まれている

実際、RTD市場は12年連続で拡大中とにわかに活気だっている。2019年は、14年比で約1.7倍の伸長を記録した。市場拡大の要因の1つに挙げられるのが、他ジャンルからのユーザー流入だ。19年から20年にかけては、とくにビール類からの流入が目立った(※2)。また19年10月の消費増税や、コロナ禍による“家飲み”ニーズの増加も、RTD人気を後押ししている。

加えて今年10月には酒税法が改正され、近年のビール類市場を牽引してきた新ジャンル(※3)が増税された。一方で、RTDは税率の変動がなく、ビール類市場からRTDへのユーザー流入がよりいっそう進むと見込まれる。

こうしたことからRTDは、大きな伸びの見られない酒類市場の中で、貴重な成長ジャンルの1つとみられている。キリンビールにおいても、RTDカテゴリーは前年比+10%(※4)と好調。同社はRTD市場全体が、26年時点で19年と比べて約1.4倍に伸びると試算している。

甘くないのに、レモンの果実感はそのまま

こうした変化に加えて、市場の成熟も見逃せない。「氷結®」は2001年の発売以降、飲みやすさや手軽さ、スタイリッシュさを強みに多くの若者を取り込み、高い人気と知名度を獲得してきた。その頃にRTDの魅力を知ったユーザーが年齢を重ね、よりRTDを日常使いする文化が育ってきたのである。また近年は健康志向の高まりから、清涼飲料水の分野で無糖炭酸水が売り上げを伸ばすなど、「甘くない飲料」へのニーズは高まっているという。

こうした声に応えるには、RTDにありがちな「甘さ」がネックとなる。キリンビールが実施した調査では、ビール類ユーザーがRTDを飲用しない理由として「甘い」「ジュースっぽい」「食事に合わない」「人工感がある」など、甘さに付随する項目が上位4つを占めた。

「甘くない缶チューハイが飲みたいというニーズそのものは、以前からも一定数ありました。ただ、ここ何年かでそれが大きく鮮明になった感があります。今こそ、その声にお応えする時なのではないかと考え、開発に至りました」と間木氏は振り返る。

ただ、そうしたニーズに応えるには、甘さをなくすだけでは足りないという。

「調査の結果、ユーザーは甘くないことと同じく、『果実の味わいを楽しめる』ことも期待していることがわかりました。『甘さはいらないが、レモンの果実味は欲しい』。相反するようですが、そこにこそ真に求められる価値があり、チャンスがあると考えました。しかし、実際に甘くないチューハイを試作してみたところ、変に酸味が際立ち、飲みにくいチューハイに仕上がってしまいました。これを解決するため、当社が『氷結®』シリーズで培ってきた技術を生かして、試行錯誤を重ねました」(間木氏)

これまで「氷結®」シリーズで使われてきた、凍結させた果汁を使う製法を踏襲して開発。かつ糖類・甘味料を不使用とすることで、果実本来の個性を生かしながら、レモンの果実感やみずみずしさを強く感じられる味わいを実現したという。

また、好みや気分によって選べるよう、アルコール度数は7%と4%の2パターンで発売。7%はキレのある酒感とレモン感のバランスのよさ、4%はスッキリとしたレモンの酸味とかろやかな飲み心地が特長だ。果汁も、この2商品でそれぞれ別のものを採用するというこだわりようである。

もはや、新商品というより「1つの新ジャンル」

こうして「キリン 氷結®無糖 レモン」は、甘さはないがレモンの果実感はきちんと味わえるという、今までありそうでなかったおいしさを実現した。これなら食事を邪魔することなく、さっぱりからこってりまで、さまざまな料理に合わせられる。

アルコール度数7%と4%の2種類をラインアップ。お酒感をしっかり味わいたい時は7%、気軽にスッキリ楽しみたい時は4%など、気分や嗜好により飲み分けられる

間木氏も「揚げ物や焼き肉など油っこい料理であっても、『氷結®無糖 レモン』と合わせると口の中がさっぱりし、料理もお酒も、よりおいしく感じられます。また食事中だけでなく、食前や食後、入浴後など、これまでのRTDよりもっと幅広い飲用シーンが想定されます。ビールユーザーの方にも、ぜひ一度試していただきたいです」と胸を張る。

「氷結®」はこれまでも、糖質50%オフ(※5)の「キリンチューハイ 氷結® 早摘みレモン(現サワーレモン)」や、高刺激・濃い味ニーズに応える「キリン氷結®ストロング」など、たくさんの先駆的な商品を世に送り出してきた。

「『氷結®』は、ユーザーにとって『今飲みたい新しさがあるブランド』『進化を止めないブランド』であり続けたいと思っています。その想いが、今回の新商品『氷結®無糖 レモン』という挑戦を大きく後押ししています」と、間木氏はその想いを語る。

ブランド誕生20年目に満を持して誕生した、無糖レモンという新しいスタイル。それは単なる新商品ではなく、もはや1つの新ジャンルとして、RTDシーンをさらに前進させる原動力となっていくだろう。

※2 出典:インテージSCI成人版 期間:2019年10月~2020年4月 ※3 第3のビール。ビール・発泡酒を除くビールテイスト飲料 ※4 出典:キリンビール出荷実績(20年1~7月計) ※5 出典:キリン「氷結®」平均値比

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