TikTok「アメリカで2.5万人雇用増」が至難な訳

売上高1000億円程度を数年で19倍にできる?

9月22日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業再編を巡っては、設立される新会社「ティックトックグローバル」が米国内に拠点を置き、オラクルとウォルマートの出資を受ける運びとなったものの、「実際の所有者」が誰になるのかでは当事者間で一向に意見がまとまらない。写真はTikTokのロゴ。米カリフォルニア州かるばーシティーで15日撮影(2020年 ロイター/Mike Blake)

[22日 ロイター] - 中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業再編を巡っては、設立される新会社「ティックトックグローバル」が米国内に拠点を置き、オラクルとウォルマートの出資を受ける運びとなったものの、「実際の所有者」が誰になるのかでは当事者間で一向に意見がまとまらない。そこにもう1つ浮上しているのは、米国内でどうやって2万5000人の雇用を創出するかという問題だ。

売上高を19倍に増やす必要

トランプ米大統領は、ティックトックの新規ダウンロード禁止を1週間延期することに合意。そのトランプ氏に事業再編案を認めさせようと、当事者側が持ち出した譲歩策の1つが2万5000人の雇用で、トランプ氏は19日にノースカロライナ州で開いた選挙集会で、これを改めて有権者にアピールした。

ただ専門家によると、これほどの規模の雇用を目標に掲げるのを正当化するのは難しい。そのためには、ティックトックが世界中でかつてないほどさまざまな課題に直面している現在の局面にあって、売上高を相当に膨らませる必要が出てくるからだ。

具体的には、ティックトックがツイッターなど他のソーシャルメディア企業に近い経営効率で運営されるとすれば、今後数年で売上高を最大19倍に伸ばさなければならない。ロイターが以前伝えた今年末の売上高見通しは約10億ドル(約1050億円)だ。

ウェドブッシュ・セキュリティーズのテクノロジーアナリスト、ダン・アイブス氏は、米国で新規採用される人の多くは、米政府がティックトックの個人情報の保護強化に力を入れている点を踏まえると、エンジニアやコンテンツモデレーター、セキュリティー関連の職種になりそうだとみている。

アイブス氏は「セキュリティーとインフラの点から見ると、事態の扱いにくさを考えれば、その問題に専念するためだけに数千人が雇われるだろう」と述べた。

またティックトックは最近、人気のある「インフルエンサー」の動画作成支援のために10億ドルの基金を立ち上げると発表している。広告代理店グループMのブライアン・ウィーザー氏は、これらのコンテンツクリエーターを勘定に入れれば、ティックトックが2万5000人の雇用を実現する手助けになるとの見方を示した。

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