実は「安定企業」こそ危険、成長ストップの罠

120年企業・濱田重工がDXでつかんだ手応え

先行き不透明なこの時代、安定した事業を持つことは企業にとって大きな魅力だ。しかし、そうした企業にも悩みはある。安定しているがゆえに新たな一歩を踏み出す必然性が低く、次の時代に向けた一手が遅れがちなのだ。福岡県北九州市に本社を置く濱田重工は、その罠から抜け出すためにDXを推進している。

経営に生かせる「データ整備」が喫緊の課題

濱田重工の主力事業は、売り上げの6割を占める鉄鋼関連だ。官営・八幡製鉄所の建設当時から製鉄会社との信頼関係により、仕事を継続的に行ってきた。しかし、そこに頼るだけではさらなる成長が期待しづらい。同社は継続的な発展のために、DXで既存事業の効率化を進め、リソースを課題解決や新規事業創出に向けて再分配することを目指す。

DXのテーマは、業務の効率化だけではない。従来は経理や人事、営業、購買など各部門でシステムが部分最適化され、データを複合的に見ることが難しかった。DXの推進役である法務・システムグループ長の松原徹氏は、次のように語る。

濱田重工
法務・システムグループ長
松原 徹

「各システムからデータを集めて加工すれば、複合的なデータを見ることは可能です。しかし、いちいちその手間をかけていては、経営層が見たいタイミングでデータを見ることができません。導入する新システムは、さまざまなシステムのデータをシームレスにつないで、データを複合的に見られることが条件でした」

また、拡張性の高さも重要なポイントだった。

「すべてのシステムを一度に刷新するとトラブル時の原因追及に時間がかかるので、まず経営システムの心臓部に当たる予算管理と会計のシステムから導入しました。その先は営業や購買、人事といった各機能のシステム刷新を予定していますが、個別にパッケージを導入すれば、インターフェース開発やバージョンアップなどによる追加開発が発生します」(松原氏)

これらの条件を満たすパッケージが、オラクルの「Oracle Fusion Cloud ERP」だった。すでに2020年1月に予算管理システムの運用が始まり、8月には会計システムも稼働を始めた。プロジェクトは道半ばだが、すでに手応えをつかんでいるという。現状でどのような効果が見られたのか。続きはこちらのページから無料でダウンロードできるPDFでお読みいただきたい。