アサヒ新商品“コロナ禍で支持される”ワケ もう限界「コロナ疲れ」はこう乗り切る

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コロナ禍で需要拡大、アサヒビール新商品の魅力とは?
在宅勤務が続く中、巣ごもり生活は多くの需要を生んだ。実はビール類もその1つ。中でも、アサヒビールより新発売された商品が、記録的に売り上げを伸ばしている。それが「アサヒ ザ・リッチ」だ。「プレミアムビールのような上質感や味わい」を目指した同商品は、過去10年のアサヒビール新商品史上で最高となる売り上げを更新し続けている。なぜ今、売れているのか。ユーザーをこれほどに引きつける理由には、われわれが新生活を乗り切るヒントがあった。

新型コロナウイルスは、収束の兆しがいまだ見えず、この状況は当分続くと思われる。私たちは感染拡大を防ぐ新しい生活様式に、一時しのぎではなく、腰を据えて向き合う必要があるようだ。

実際、今も仕事のほとんどを在宅で行っている人は多い。だが、そろそろ疲れも感じているのではないだろうか。自宅であることから仕事のオンオフを切り替えにくく、つい働きすぎてしまう人も多いようだ。

以前であれば、オフィスに入れば自然と仕事モードになり、オフィスを出れば、自動的にオフに切り替わった。そこから外食や飲みに行けば、気持ちをリセットすることもできた。

しかし、今はこうした動きがとれなくなっている。そのため、生活リズムがうまくつかめず作業のやめ時を見失った結果、夕食を取りながら仕事をしてしまう人もいるようだ。外出自粛や長引く不安から、ストレスを感じている人も少なくない。

こうした“コロナ疲れ”を解消する大きなポイントは、生活に「意識的にリズムとメリハリを設けること」にある。

「お酒」でオンオフのメリハリを演出

例えば、仕事の開始時間と終了時間をきちんと決めたり、「60分働いて5分休む」などの“自分ルール”を設ける。あるいは3食を規則正しく取る、部屋着から仕事着に着替える、女性なら化粧をしてから仕事に臨むなどの方法もいいだろう。

オンライン飲み会も、生活リズムを整えるきっかけに

飲める人ならば、「お酒」もリズムやメリハリをつける有効なツールとなるかもしれない。仕事が終わったら好みのお酒を飲むことを日課としておけば、それをプシュッと開けた瞬間、オフに切り替わる。「早く飲めるよう、頑張ろう」というモチベーションにもなるだろう。またオンライン飲み会の予定を入れておくのも、「飲み会までにきっちり終わらせよう」と仕事を後押ししてくれ、効果的だ。

こうした家で過ごす時間が増える中、今年3月にアサヒビールから発売された新ジャンル「アサヒ ザ・リッチ」の売り上げが好調だ。発売と同時に非常によく売れていて、当初の年間販売目標である400万箱(1箱大瓶20本で換算)を7月時点で早くも達成した。同社の過去10年の新商品の中でも最高の売り上げを更新しているという。

なぜ、これほど売れているのか。「アサヒ ザ・リッチ」の大きな特長が、プレミアムビールのような上質感を味わえる新ジャンルだからだ。アサヒビール ビールマーケティング部 新ジャンルカテゴリーマネージャー 菊池崇史氏によると、ユーザーからもこうした声が上がっているという。

アサヒビール
ビールマーケティング部
新ジャンルカテゴリーマネージャー
菊池崇史氏

「『新ジャンルなのに、プレミアムビールのような麦の味わいやコクを感じられて、驚いた』といったお声を多くいただいています。ほかにも『コクや深みがしっかりあるのに、飲みやすい。飲み飽きもしない』といった感想もありました。

事実、当商品はプレミアム感やぜいたく感を追求しつつ、デイリーに楽しんでもらいたいという意図から、味わいは決して重く、飲みづらいと感じる設計にしていません。それが、こうしたご意見につながっているのだと思います」(菊池氏)

だが、新ジャンルは麦芽量に制限があり、ただでさえビールに匹敵する味や香りを実現するのは難しい。それをさらにプレミアムビールのような上質感や味わいに近づけるというのは、至難の業であるはずだ。いったいどう実現したのだろうか。

新ジャンルが次なるステージに

「いくつかの製法上の工夫を施していますが、いちばん大きいのは今回新たに採用した『微煮沸製法』です。通常ビールを造る際には、麦汁をしっかりと煮沸し、不純物と不快な香りを取り除きます。一方で、実はそれによって挽きたての麦芽由来の力強く芳醇な香りが低減してしまっていました。

そこで今回は、煮沸の熱や時間を極限まで下げる製法に挑戦しました。結果、麦芽由来の香りや深みのある味わいを出すことに成功したのです。常識を覆すトライだったため、全国の工場で安定した品質レベルの生産までこぎ着けるのに、とても苦労しました」(菊池氏)

高級感あふれるパッケージも支持されている

そしてもう1つ、人気の要因となっているのが、パッケージデザインだ。光沢を抑えた濃紺の地には、クラシカルなユニコーンと獅子が描かれ、新ジャンルのイメージを払拭する高級感と気品が醸し出されている。印刷には特殊インクが使用され、凹凸のあるマットな手触りからも上質感を感じる。

「『これなら、家を訪れたお客さんに出しても恥ずかしくない』といった声をいただいています。今は、家に人を招くのはなかなか難しいと思いますが、オンライン飲み会でも人目を引くのでいいのではないでしょうか」(菊池氏)

グラスに注いでもぜいたくなひとときを味わえる

こんな一品を在宅勤務後に飲めば、プチぜいたく感やご褒美感を味わえ、オンオフの境界も明確にできるだろう。また、プレミアムビールを目指して造った味わいや、満足感に癒やされ、よい気分転換やリセットにもなる。缶のままパッケージデザインと併せて楽しむのはもちろん、グラスに注ぎ直してもオフの気分がグッと高まる。

新ジャンルで割安感がある点も、日常的に飲むお酒としてふさわしい。ビールとは1本当たり数十円の違いだが、毎日飲むとなると、かなりの金額差になる。こうした面でも、先行きの不安から節約志向が高まる今の時代にぴったりフィットしたといえる。

従来の新ジャンルにはなかった上質感と、新ジャンルらしいデイリーな気軽さを併せ持った、「デイリープレミアム」という新機軸。期せずして訪れた新しい生活スタイルに歩を合わせるかのように、新ジャンルというカテゴリー自体が、「アサヒ ザ・リッチ」によって次のステージに進んだのではないか。

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