不確実な時代、揺らぐ「IT投資」の正解は オンプレミスVS.クラウドの時代は終わり
世界情勢は刻々と変化し、数カ月先の世界のあり方や、人々のライフスタイルさえ読むことが難しい状況が続いている。予想もしなかった外部要因で、事業のあり方やサービスの転換を迫られている企業も多い。
「世界が不確実性にあふれている今、企業にはよりスピード感を持った事業運営が求められています。そのため、ITへの投資は今後ますます加速するでしょう。ITインフラが整っていないことで、サービス拡充など事業展開の対応が遅れれば、致命的な経営リスクとなる可能性があるからです」と話すのは、ヘルスケア、製造流通サービス、金融の3分野を中心に、さまざまな企業のITインフラサポートを手がけるアルファテック・ソリューションズの取締役執行役員の木下健二朗氏。
一方で、先の見通せない不確実な時代だからこそ、ITへの投資をためらう企業も多い。同社のハイブリッドIT事業部部長の佐藤正嘉氏はこう話す。
「サービス拡充にすぐに対応できるよう、使った分だけ料金を支払うクラウドサービスを視野に入れる企業はさらに増えるでしょう。しかしクラウドは、一定量の使用を続けると、自社所有が基本のオンプレミスよりも費用がかかってしまうケースがあります。また、セキュリティーやデータの扱いやすさなど、オンプレミスならではの価値を重視する企業も多くあります」
サービス拡充などの事業展開に柔軟に対応できるクラウドか、それともセキュリティーやコスト面を考慮したオンプレミスか。先の見通せない不確実なこの時代に、自社のITインフラはどうあるべきか。その悩みに対し、同社が出した答え。それは、クラウドとオンプレミスの強みを融合した「クラウドのように使えるオンプレミス」だという。クラウドのように使えるオンプレミスとはいったいどんなサービスなのか。不確実な時代を生き抜くための新たなITインフラサービスについて、詳しく話を聞いた。