一筋縄でいかない「システム統合」の好影響は 安定稼働だけでない、災害対策や事業買収も
「冷蔵工程を含む鮮度管理が重要」――。と聞くと、食料品の話かと思われる読者が大半であろう。しかしこれは、半導体をほこり、熱、湿気などの外部ストレスから守る化学材料についての話だ。
半導体の表層部分に使用される、インクやフィルム形式の耐熱材料「ソルダーレジスト」。半導体の表層が緑色をしているのは、「ソルダーレジスト」のインクやフィルムの色が緑色のためである。
この「ソルダーレジスト」で世界トップクラスのシェアを誇るのが、太陽インキ製造。同社を傘下に持つ太陽ホールディングスは、IoT化が進み半導体の需要が高まる中、総合化学メーカーグループとしてのさらなる飛躍のため、事業拡大を推進していた。
「事業を拡大するに当たり、グループ各社で共通してシステムを使用できるよう整備する必要がありました。しかし、各社で個別に構築されていたシステムは、電源設備やセキュリティー面で満足できるものではありませんでした」と語るのは、太陽ホールディングス 情報システム部 企画管理課の北清康弘氏。
「例えば、私たちの主力商品である『ソルダーレジスト』は、インクを固める冷蔵工程を含め、鮮度管理が非常に重要です。しかし、生産システムの不調が原因で製造プロセスが停滞すれば、商品の品質に重大な影響を及ぼします」
そこで太陽ホールディングスは、「ビジネスを止めないこと」を前提に、ITインフラの整備を実施。太陽インキ製造の生産システムをはじめグループ各社のシステムを統合することで、共通して使用できる仕組みを構築した。結果として、24時間365日の安定稼働はもちろん、災害対策・BCPへの対応、また事業買収を含むビジネス拡大に対応できる柔軟なシステムが実現したという。
以下から無料ダウンロードできるケーススタディーPDFでは、太陽ホールディングスが実際に取り組んだシステム統合やそのプロセス、またそれによってもたらされたメリットの詳細を紹介している。関心のある方は参考にされてみてはいかがだろうか。