夫婦で「別々のベッド」に寝るのがよい理由 仲良し夫婦の新たな定番ベッドとは?

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夫婦で1台のベッドに一緒に寝ているという夫婦は多いが……
「夫婦なんだから、同じ部屋、同じベッドで寝るのが当たり前」。そんな固定観念により、結婚してから1台のベッドで一緒に寝ているという夫婦は多い。ただ夫婦によっては、決してそれがベストとは限らない。場合によっては睡眠の質が下がり、夫婦関係に悪影響を及ぼすこともある。互いに我慢することなく、気持ちよく寝るには、どうしたらいいのか。実は、その1つの解となりそうな睡眠スタイルがある。

最近では、別室で寝る夫婦も決して珍しくはなくなっている。男女で体感温度が大きく違うため、エアコンを使う夏場だけは別室で寝るというケースもある。とはいえ日本では、夫婦が1台のベッドで寝るというのが今なおスタンダードだ。その根底には、「夫婦が一緒のベッドで寝る=夫婦仲がいい」という考え方があるのかもしれない。だから、多少の不満やギャップを感じても、我慢して一緒のベッドで寝る……。

快眠セラピスト/睡眠環境プランナー
三橋美穂
寝具メーカーの研究開発部長を経て2003年に独立。わかりやすく実践的なメソッドが支持を集め、睡眠のスペシャリストとして多方面で活躍。快眠グッズのプロデュースやホテルの客室コーディネートなども手がける。『眠トレ!』(三笠書房)、『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(かんき出版)など著書多数

ところが、こうしたスタイルでは、睡眠の質が低下してしまうことも少なくない。快眠セラピストで睡眠に関する著書も多く手がける三橋美穂氏はこう話す。

「体形や体重によって、その人に合うマットレスは大きく変わります。夫婦で体形が違えば当然、適切なマットレスも違ってくるでしょう。どちらかに合わせると、もう一方は合わないマットレスを使い続けることになります。また、1台のベッドで一緒に寝るスタイルは、寝返りなどの振動が伝わりやすいというデメリットもあります。例えば旦那さんの寝る時間が遅いなど、生活スタイルが異なる場合は、ストレスが生まれやすくなるでしょう」

ほかにも「夜中必ずトイレに行く」「寝相が悪い」といったパートナーの場合にも、1台のベッドで寝るスタイルはストレスを生みやすく、熟睡できない夫婦が出てくるのも当然といえる。

30~50代の45%が睡眠時間6時間未満

実際、現代人は慢性的に睡眠が足りていないというデータもある。厚生労働省の調査によると、30~40代の約3人に1人が、睡眠で休養が十分に取れていないと感じている。また同調査では、30~50代の45%に当たる人が、日常の睡眠時間が6時間未満だった。

「多くの人にとって、睡眠時間は7~8時間がベストなので、6時間未満となると大抵の人が睡眠不足の状態といえるでしょう」(三橋氏)

こうした睡眠に関する課題を解決する1つの方法が、夫婦それぞれが自分の体に合った寝心地のシングルマットレスを選び、それをつなげて1つのベッドとして使うことだ。

世界的に有名な高級マットレスブランド「Serta(サータ)」も、そんなスタイルを勧めている。Serta(サータ)が提案するのが、硬さの異なるポケットコイルマットレスのシングルタイプ2つを、ペアリングパッド「すきまスペーサー」で連結するツインスタイル“ペアリングツイン”である。

2つのシングルマットレスをつなげて1つのベッドとして使用。ペアリングパッドを使えば、間の溝も気にならない。マットレスは、左:「サータライトブリーズ 5.8 ボックストップ」/右:同ソフト

1931年に米国で創業されたSerta(サータ)は、今や全米でトップクラスの販売数を誇る寝具ブランドだ。世界各国の名だたる一流ホテルにも納入していて、ラスベガスのメインストリートに立ち並ぶ高級ホテル群の多くもSerta(サータ)のマットレスを採用しているという。日本では、広島に本社をおくドリームベッドが製造・販売ライセンスを持っており、全国の家具店、百貨店を通じて販売している。

Serta(サータ)が大きな支持を集める理由は、数種類のポケットコイルと低反発シートを組み合わせた一人ひとりの体にフィットするマットレスづくりにある。体圧分散性に優れるコイルマットレスの中でもポケットコイル式は、コイルの一つひとつが別々の袋に入っている。そのため各コイルが独立して沈み込み、体の凹凸に寄り添いながら、体の各所を点できめ細かに支えるのだ。

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立っているときの自然な姿勢を、寝ているときも保てるのが理想。その点、ポケットコイルを使用したマットレスは、それぞれのコイルが独立して支えるため体のラインにフィットしやすく、自然な姿勢を保ってくれる*「サータライトブリーズ 5.8 ボックストップ」断面図

しかもSerta(サータ)は、JIS規格最高グレードのコイル線材を使用しているのに加え、マットレスの場所によって配置するコイルの太さを変えている。沈み込みやすい腰や臀部(でんぶ)付近は太め=反発力の高いコイルで補強し、肩や脚まわりには細め=反発力の低いコイルを配置。これにより、立っているときの状態に近い理想の寝姿勢により近づけることができるのだ。

睡眠不足だと、パートナーとけんかをしやすくなる

中でも「サータライトブリーズ 5.8 ボックストップ/同ソフト」は詰め物のウレタンに、低反発素材をさらに進化させた「ブレスフォート」を使用している。ブレスフォートは圧倒的な通気性と優れた耐久性を備え、温度依存性が少ないという強みを持つ。体感温度の高い男性を中心とした「低反発素材は熱がこもって寝にくい」という声や、逆に冬場に温度が下がると硬くなりやすいという低反発素材のデメリットをしっかりカバーした素材だ。

そんなハイグレードな硬さの異なるシングルマットレスを2つ接して並べて配置する、Serta(サータ)の“ペアリングツイン”。これであれば、それぞれが体にぴったりと合ったマットレスで寝ることができる。

そもそもシングルサイズのマットレスを2つ並べると横幅は194センチとなり、スペースにも余裕が生まれる。当然、快適性が増すのはもちろん、夫婦間で生活リズムが異なったとしても別々のマットレスなのでストレスが生まれにくい。それでいてペアリングパッドと大きな1枚のボックスシーツで連結するので、一緒のベッドで寝ている感覚を持てる。まさに、“ペアリングツイン”はいいとこ取りの睡眠スタイルといえるだろう。

上からボックスシーツをかけてしまえば、1台のベッドのようで見た目も美しい

睡眠の質が下がると、健康や仕事のパフォーマンスに悪影響を及ぼすだけでなく、夫婦仲をも悪くしかねない。実はそんな研究もある。

「海外の研究では、睡眠が十分でない人はパートナーとけんかを起こしやすく、いら立ちを感じやすいという結果が出ています。睡眠がきちんと取れていないと人は余裕がなくなります。そうなると、当たりやすいのは身近な人。しっかり寝られていないと相手に優しくできないので、納得の結果といえるでしょう」(三橋氏)

夫婦それぞれにマッチした別々のマットレスを選び、それを連結して使うことで、睡眠の質の改善につながる。そうなればストレスが軽減され、心に余裕が生まれ、相手への思いやりも芽生える。この“ペアリングツイン”が、仲のいい夫婦の新しい定番として定着することも十分にありえるだろう。

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