中学受験「塾通い」だけが正解じゃない理由 自宅学習でこそ身に付く大切な力とは?

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少子化と言われる中、首都圏を中心に中学受験に挑む児童の数が年々増加傾向となっている。2000年代以降、公立中高一貫校の開校が相次いだことで受験層が拡大したほか、次世代型のSTEAM教育(Science、Technology、Engineering、Mathematicsを統合的に学習する「STEM教育」に、 Artを加えて提唱された教育手法)導入や英語4技能習得などグローバル化への対応を打ち出す一貫校が増えていることも拍車をかけている。

「のびのびと」でも学力アップに取り組める

ここ数年、児童を持つ親の教育熱が高まりを見せている。

これまでのように大学受験に向けた先取りだけでなく、教育の質に対する新たな対応が求められる中で、中学受験を真剣に考える保護者が増えているのだ。また、大学入試制度改革によって思考力や判断力、表現力がより問われるようになっており、2020年度から小学校を手始めに順次、中学・高校と新学習指導要領が導入されるようになることも大きな影響を与えている。

そうした中、過熱する中学受験を勝ち抜くために必要だと、小学3年生からの通塾を勧められるケースが増えてきている。だが、通信教育大手であるZ会幼小事業本部指導課主任の荒川裕子氏はこの状況に懐疑的だ。「自宅学習のみでも中学受験に対応する学力は十分に養える」と指摘する。

Z会
幼小事業本部 指導課 社会担当
主任 荒川 裕子

「まだ十分に学習習慣が身に付いていない小学3年生は塾通いより、むしろ自宅学習から始めるほうがいいと考えています。勉強の内容がまだハードではない段階から学習習慣を身に付ければ、もし、将来塾通いをすることになってもスムーズに授業についていくことができます。とくにZ会では受験のハウツーではなく、じっくり考えて答えを出すクセをつけるための教材を提供しており、ガツガツ勉強するというよりも、将来を見据えた対策を含め、のびのびと余裕を持って学力アップに取り組むことができるのです」

これまで通信教育の分野で先駆的な取り組みによって質の高い教育プログラムを提供してきたZ会。大学受験の分野では東大・京大をはじめとする難関大学へ多数の合格者を輩出しており、今回の中学受験コースでは将来の難関大学受験にも無理なく対応できる土台を小学生から身に付けることができるようになっている。長年、難関の高校・大学受験指導で培ってきたノウハウ、紙やタブレットそれぞれの特徴を生かした教材での多角的な学習はZ会ならではのものだ。

「中学受験コースではテキストを与えて問題を解かせるだけでなく、お子さまが理解をさらに深められるように映像授業を用意しており、理解しにくいところや重要な部分について、何度も繰り返し学べるようになっています。また添削指導は教科専任の指導者が、学習指導は担任指導者が担当するダブルサポート体制も整えているほか、アプリによって自分のペースで自宅学習できるよう学習スケジュールをカスタマイズできることも大きな特長です」(荒川氏)

紙とタブレット、目的によって使い分け

そんなZ会の中学受験コース(トータル指導プラン)では、幅広く質の高いインプットを自分のペースで着実に行う「要点学習指導」、アウトプットの精度を徹底的に高める「演習・答案作成指導」、そして志望校合格を引き寄せるための的確な個別フィードバックを行う「個別学習指導」の3つの指導で、志望校合格へ導く。これら3つの指導に加えて、長期戦・総力戦の中学受験を「やり抜く」ために、子どものモチベーションを高める仕組みや保護者への情報提供などの各種サポートを用意している。

「学習の土台となる重要ポイントを理解する要点学習指導では、映像授業を受けながら取り組む授業ノートを用意し、ただ映像授業を見るだけではなく能動的に取り組めるようになっています。そうしてインプットしたものを活用して、いかに問題を解くのか。演習・答案作成指導では基礎から応用までを網羅する問題を用意し、段階的に進めていくことで自分の力で問題に対処できるように指導します。添削指導と担任指導のダブルサポートの個別学習指導では、到達度テストなどによって一定の期間でどれくらい理解できたかを明らかにして受験アドバイスにつなげていく指導を行っています」(荒川氏)

教材についても目的に応じて紙とタブレットを使い分けている。紙では自分で書いて覚える、書いて答案を作成するといった基本動作を習熟させる一方で、タブレットではドリルを中心に自動採点機能などによって、保護者がいなくても子どもが1人で学習に取り組めるような工夫が施されているという。

「とくに共働きのご家庭では、子ども1人で学習できるタブレットが好評です。また小学3年生から通信教育の中学受験コースを用意しているのはZ会だけであり、国語・算数だけでなく、実験や記述の多い理科・社会についても添削指導を行っていることも中学受験コースの大きな特長だと言えるでしょう」(荒川氏)

さらにZ会では塾にすでに通っている子ども向けにも、塾の授業を補完する形で利用できる「塾併用要点学習プラン」を2020年度から提供するという。これは、塾にも通い出したものの、Z会の通信教材がよかったから、要点の学習のみでも継続受講したいという声からできたものだ。

「Z会の特長である3つの指導のうち、要点学習指導を切り出した教材となります。塾で学んだことをより深く理解したい、または苦手教科を重点的に学びたいといったときに、保護者にもお子さまにも負担をかけずにZ会の教材を学習できるようになっています」(荒川氏)

子どもの主体性を伸ばし、楽しみながら学ぶ土台に

Z会幼小事業本部指導課幼児担当の本郷範子氏は、小学4年生と小学2年生、2人の男の子の母親である。長男は実際にZ会中学受験コースを受講しており、次男もこの春から受講予定だ。本郷氏の長男は、最初は難しい問題を解くのに苦戦したという。

Z会
幼小事業本部 指導課 幼児担当
本郷 範子

「長男は小学3年生から受講して1年以上経ちましたが、当初は問題が解けなくて泣いたこともありました(笑)。でも、それを続けていくことで難しい問題にも諦めずに取り組む強さが養われたように感じます」(本郷氏)

また、そうした「難しい問題」だけでなく、紫キャベツを使った理科の実験や社会科における実際に街の地図を読むなどの「体験学習」もカリキュラムに含まれている。塾では経験できない「体験」をすることで、次第に「知りたい」という学習自体を楽しむ意欲が、長男に見られるようになったそうだ。

「私も働いているのでずっと一緒にいることはできません。そこでタブレット学習で1人でドリルをこなし、わからないところは映像授業でサポートを受けながら、紙で問題を解く習慣をつけるようにしました。小学4年生になって塾と併用しているのですが、早くから学習習慣がついていたことで、本人もチャレンジすることを楽しんで主体的に勉強に励むようになりました」(本郷氏)

 難関校受験対策として定評あるZ会。難しい問題にチャレンジすることで子どもの主体性を育んで大きく成長させてほしいと荒川氏は言う。

「前向きな学習習慣をつけることで、中学受験だけでなく、将来の難関大学への受験対応も可能になってきます。繰り返したり、さかのぼったりしながら自分のペースで取り組んでいけることで、弱点も成長も確認しながら『伴走』できるのは中学受験コースならではの強み。お子さまがまさに主役になって勉強に取り組み、成長していけるような環境をこれからも提供していきたいと考えています」

 今、Z会では3年生向けに資料請求で「中学受験が気になったら読む本」という特典冊子を希望者にプレゼントするキャンペーンを行っている。また、WEB上で中学受験コースを体験できるサイトも用意されている。学習自体の「楽しさ」を見つけることは、受験に役立つだけでなく、子どもの将来の幸せのためにも必ず生きてくるだろう。受験をする・しない、塾に通う・通わない、いずれの選択肢を選ぶにしても、それは変わらない。まずは情報収集から始めてはいかがだろうか。