病原体に日々接する医師の「免疫力アップ法」 インフルエンザの季節に「プラズマ乳酸菌」

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みいクリニック
宮田俊男院長1999年早稲田大学理工学部卒業、2003年大阪大学医学部卒業。厚労省医系技官として薬事法改正をはじめ数々の改革に携わる。今でもクリニックで地域包括ケアを実践しながら、産官学の幅広い視点で医療の向上を目指す
寒くなるとグッとリスクが高まる「風邪」や「インフルエンザ」。これらの病気は仕事にも大きく影響するだけに、日々の体調管理がとても重要だ。そこで一般の人よりも病原体に接する機会が格段に多い医師に、自らが実践するウイルス感染症の予防法を聞いた。

忘年会シーズンに患者が増えるという現実

そもそもの話だが、人間の生活環境には、さまざまな病原菌やウイルスが飛び交っている。それなのに、風邪などの病気に毎日かかるわけではない。

「それは、体の免疫システムが正常に働いているからです」と解説するのは、産・官・学・民の領域をまたいで数多くの役職を務める、みいクリニック院長・宮田俊男氏だ。

「免疫システムは、つねに外界から侵入するウイルスや細菌と戦っている状態です。とはいえ免疫システムも24時間・365日万全というわけではありません。心身が疲れているときは免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。ですから、仕事の締め切り前で立て込んだとか、海外出張で不規則な生活が続いたとか、忘年会シーズンで飲み会続き、といったタイミングで風邪やインフルエンザにかかる人が増えます」

風邪の種類は数百にも及び、新しい型も毎年のように登場するため、特効薬やワクチンは存在しない。だからこそ、予防するには日頃から体の免疫機能を高めておくことがとても重要になる。

では、免疫機能を強化したり、風邪・インフルエンザを予防したりするには、具体的にどんな方法が効果的なのだろう。実際、宮田氏はさまざまな業務に携わる多忙な医師でありながら、風邪などをひいて熱を出すことはまれだという。

「まず、日頃から手洗いとうがいはかなり頻繁に行います。人混みが多い場所ではマスクの着用もします。また睡眠時間は、忙しくても6時間は確保するようにしていますね。それとクリニック内のあちこちに、空間内のウイルスや菌を除去する製品を置いています。私が産業医を務める会社でも、これを置いてもらっているところが多いです。やはり会社内で感染するケースが少なくありませんので」

また、一度かかると重篤な症状を引き起こすインフルエンザに対しては、こんな予防法もあるという。

「インフルエンザにかかった後に処方される薬の中には、インフルエンザの予防にも使えるものがあります。自費診療となりますが、この日だけはどうしても万全で臨みたいというときはかかりつけの医師に相談するといいかもしれません。受験生のインフルエンザ予防などにもよさそうですね」

プラズマ乳酸菌の摂取で罹患率が有意に低下した

食事に関しては、特定の食品に偏ることなくバランスよく食べることが重要だが、とくに冬場に不足しがちな野菜を努めて取ることがポイントとなる。その点で最強ともいえるのが「鍋」だ。

「鍋であれば野菜を多種・多量に食べられます。とくに白菜や白ネギ、春菊、キノコ類などビタミンCを豊富に含むものを意識的に取るようにしましょう。鍋といえば、亜鉛を多く含むカキもいいですね。亜鉛は免疫に関わる物質で、不足すると風邪をひきやすくなります」

亜鉛とともに多種の栄養素が取れるカキ鍋が冬にはオススメ

さらに宮田氏は、免疫力を高める一助として「乳酸菌」を利用しているという。

「実は乳酸菌の中でも、免疫力アップにとても有用な菌があるんです。それが『プラズマ乳酸菌』です。

プラズマ乳酸菌は、体の免疫システム全体を活性化し病原体に対する防御機能を高めると考えられ、それに関する論文が多く発表されています。小中学生を対象に行われたある調査では、プラズマ乳酸菌を含むヨーグルトを週3日・3カ月にわたって食べた地域は、インフルエンザ罹患率が有意に低下したという結果も出ています(※1)。私自身、プラズマ乳酸菌を配合したタブレットを毎日飲んでいて、同じものをクリニックでも取り扱っています」

ほかにもプラズマ乳酸菌の研究では、プラズマ乳酸菌を摂取した群で以下の効果が確認されている。せき・熱っぽさなど風邪やインフルエンザ様症状の軽減(※2)、労働パフォーマンス指標の改善(※3)、運動後の体調不良を抑制し疲労感を軽減(※4)、肌フローラのバランス維持(※5)などだ。

※1-5 すべてキリンの臨床試験および介入研究による

免疫の「司令塔」に直接働きかける

なぜプラズマ乳酸菌がそうした効果をもたらすのか。

簡単に言えば、プラズマ乳酸菌が「免疫の司令塔」的存在であるプラズマサイトイド樹状細胞を活性化することにある。プラズマサイトイド樹状細胞は、名前のとおり多くの“枝”を持っており、その枝を利用することでNK細胞をはじめ複数の免疫細胞に司令を出すことができる。その結果、免疫全体の機能が高まるというわけだ。

一方、一般的な乳酸菌の場合、多くの免疫細胞のうち、NK細胞など一部を個別に活性化することしかできない。プラズマ乳酸菌と比較すると、その活動は限定的ともいえる。

「腸周辺は“免疫センター”のようなものなので、そこを活性化させて免疫力を高めるというのは、非常に理にかなっています。また一般的な風邪薬は不快な症状を緩和させる、いわゆる対症療法で、免疫を向上させるものではありません。ですから風邪をひいた後でも、風邪薬とともにプラズマ乳酸菌を併用して取ることで、体のサポート力を高める効果も見込めます」

重い風邪やインフルエンザが仕事にもたらす損失は大きい。だが、そのリスクを日々の行動で減らすことができる。冬本番を迎えた今こそ、食生活と生活習慣の改善、そしてプラズマ乳酸菌という菌の力を借り、体の免疫システムを強固にしておきたいところだ。

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キリンホールディングス(プラズマ乳酸菌レポート)