将来を切り開くための力を子どもたちに
中・高生を対象とした「出張授業」「受入授業」 日本生命

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受入授業 座談会結婚や子育てと仕事の両立などについて先輩社会人から学ぶ女子生徒
CSR推進室長
南野嘉治

子どもたちに自分自身の将来について考え、切り開いていく力を養ってほしいとの思いから、日本生命では将来設計や保険について学ぶ機会を提供している。

2009年には、中学生向け学校教材「わたしの未来設計図」を制作し、活用希望のある学校へ毎年寄贈を行っている。「なりたい自分やまさかのできごとを具体的にイメージしながら、将来のライフプランを考えることができる」と好評で、これまでの累計で、延べ7500校が活用し、申込部数は124万部に達している。

「こうした教材提供に加えて、社内の人材を活用し、より直接的に子どもたちが将来について考えるきっかけを提供できないかと考え、11年度からは中・高生を対象とした『出張授業』や『受入授業』も行っています」と、CSR推進室の南野嘉治室長は説明する。

「出張授業」では、同社の職員が中学校や高校を訪問し講師となって、「命の大切さ」、「ライフプラン」、「リスクへの備えとしての保険の役割」などをテーマにした授業を行っている。クイズを使い、楽しみながら学べる内容となっており、わかりやすいと好評だ。

「受入授業」では、中・高生を同社の事業所に受け入れ、「出張授業」の内容に加えて、職場見学や先輩社会人との座談会も行う。ある高校の数学科の生徒向けに行われた授業では、同社のアクチュアリー(保険数理の専門職)の職員が数学を使う仕事の内容や、やりがいを紹介した。またある女子中学校向けには、同社の女性職員や女性管理職が、結婚や子育てと仕事の両立など、女性のキャリア形成についてアドバイスを行った。これらは、単に本業分野について説明するだけに留まらないものであり、幅広いフィールドで様々な職員が活躍する同社ならではの新しい取組とも言える。

この「出張授業」「受入授業」は12年度は9校が参加したが、13年度は全国約30校に拡大している。授業に参加した生徒からは「将来のことを遠い未来とは思わず、しっかり考えていこうと思った」、先生からは「学習した内容は、学校で取り上げる機会が少なく、有意義だった」などの声が寄せられており、既に次年度の授業を依頼する学校も多数あるなど、教育現場からの評判の高さがうかがえる。

同社では、この取組を、本業で培ったノウハウを活かした社会貢献であると位置付け、同社だからこそできる活動として、今後も継続・拡大していく方針である。

「みらいを創る子どもたちのために当社だからできることを地道にこつこつとやっていきたい」と南野室長は語る。