
協力:セールスフォース・ドットコム
オープニング
マーケティング本部
プロダクトマーケティングディレクター
田崎 純一郎氏
セールスフォース・ドットコムの田崎純一郎氏は、営業改革の関心事項に、営業担当者教育、営業マネジャー教育、営業戦略の抜本的見直しがトップ3に挙がった参加者アンケートを紹介。企業規模が大きくなるにつれて、マネジャー教育や、営業組織・システムへの関心が高まると説明した。また、新しい営業像の『チャレンジャー・セールス・モデル』を紹介。個々の部下に合わせた継続的なコーチング、調査に基づいて見つけ出す新しい勝ち方、他部署と共有する「営業イノベーション」におけるマネジャーの役割の重要性を訴えた。
基調講演
営業リーダーは「勝ちパターン」を作り、「型」に落とし込んで、適度に「関わる」べし
~令和時代に求められる新しい3Kとは~
代表取締役 CEO
高橋 浩一氏
営業組織の研修やコンサルティングを手がけるTORiXの高橋浩一氏は、営業リーダーは、再現性のある「勝ちパターン」を作り、具体的行動の「型」に落とし込み、営業メンバーと適切に「関わる」ことの3つのKに取り組むよう求めた。勝ちパターン作りは、誰でも勝てる楽勝、誰がやっても負ける惨敗、顧客が迷っていてやり方次第の接戦といった3つに案件を分類し「営業メンバーを接戦に強くすることがカギ」と強調した。そのために決着後のタイミングで、顧客に決まったポイントを必ず確認。自社のプレゼン直後ならどこがよかったのか、上司の一声ならその評価ポイントなどの“事実”を尋ね、費用対効果の裏側にある、受注・失注の決定場面・要因を知れば、営業活動のどこに注力すべきかがわかり、再現性のある勝ちパターンを作れると述べた。次に「型」に落とすためには、模範となるエース営業担当の行動を具体的に示す動画などの手本と、営業プロセスにおけるチェックポイントを押さえて抽象化した営業モデル、ロールプレイなどでパフォーマンスを確認する場、の3つが必要と説明。「顧客の判断基準がどこにあり、勝てる営業はこうしていると示せれば、型の説得力は増す」とした。3つ目の「関わる」については、営業行動の質と量の2軸から、営業担当を4象限に分類し、状況に応じて、行動の変化を促すマネジメントを提案。最後に「リーダーは、すべての取り組みを一人で抱え込まず、役割分担してチームで戦うようにすべき」と語った。
課題解決講演
営業リーダーの育て方
常務執行役員
エンタープライズ営業第一本部長
津野田 潤氏
セールスフォース・ドットコムの津野田潤氏は、同社の営業人材開発部隊、セールス・イネーブルメントチームの取り組みと、自身のマネジメント体験について語った。同社は、全マネジメントメンバーに対して、自己分析やマインドセットなど基礎中心の人事部門の研修のほかに、セールス・イネーブルメントチームが、営業部門の売り上げ・生産性向上を目的にした、トレーニング、コーチング、営業コンテンツなどを提供。同チームは、各営業担当のトレーニング受講履歴や営業目標達成率などさまざまなデータを分析し、それぞれに合わせて教育コンテンツをカスタマイズしており「客観的なデータを基にした成長の度合い、必要な要素を見極めるには、テクノロジーの活用は必須」と述べた。また、次期マネジャー候補向け研修では、信頼獲得方法などでマネジャー基礎力を備え、新任マネジャー向けには人材採用や質問力の研修、先輩マネジャーとの意見交換の場を提供するなど、リーダーのレベルに応じたプログラムを用意。津野田氏は、部下とのコミュニケーションについて、「何をしたいのか」「何を目指しているのか」に焦点を当ててキャリアプランや理想を聞き、それを「実現するために必要なことと、日々のフィードバックを関連づけることで、相手の理解は深まる」という経験を紹介。さらに「各メンバーの強みを探して一言で伝えることで、自信を持たせる」などのマネジメントのポイントのほか、本人の中にある答えを引き出すようなリードの大切さを強調。最後に営業リーダーの育て方として、「育成専門部隊の設置」「テクノロジーの活用」「経営層の参画」の3点を挙げて結んだ。
事例講演
ビジネスを確実につなぐ営業リーダーの働き方とは
マーケティング本部
セールスマーケティング部 部長
鎌田 友寛氏
大手健康食品受託開発・製造メーカー、三生医薬の鎌田友寛氏は、競争が激しさを増す市場、製品寿命の短命化、届け出に時間がかかる機能性表示食品の増加などに伴う新製品を発売するまでの長期化といった市場環境を説明。その中で委託先選定は、営業対応力や提案力などの営業要因が4割を占めるという自社調査結果を示して「重要性を増す営業の見える化と効率化に取り組んだ」と話した。営業行動、案件ステータスを見える化すれば、売り上げ予測の精度が向上。案件の状態に応じた、的確な指導による部下の育成も可能になる。また、社内事務作業を効率化することで、顧客訪問の時間を創出し、働き方改革に寄与できると期待した。一方、同社の営業担当約30人は、それぞれ多くの既存リピート案件と新規案件を抱え、メールのテキストで送られてくる日報などで上司がそれぞれの案件を管理することは困難だった。そこで、リード管理、案件・営業活動を見える化するためのシステムとして、セールスフォースを検討。効率化と労働時間低減によるコスト削減効果、システム導入で期待される新製品案件の増加と、成約率向上による収益アップを試算して、導入を決断した。導入後は、営業担当ごとに、目標に対して必要な案件数の充足状況をマネジャーが確認できるようになり、各案件の進捗状況からわかる高い精度の売り上げ予測を基に予実管理ができるようになった。鎌田氏は「当社の事例を、皆さんの会社の課題に置き換えて考えていただければ」と結んだ。