梅雨時の洗濯、プロ実践「部屋干し」5つのコツ 外干し派も納得「乾きにくい、臭う」を解決

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部屋干しが増える季節が到来
もうすぐ梅雨。うっとうしい雨が続くこの季節の悩みといえば、「洗濯物がたまってしまうこと」ではないだろうか。いつもは外干しという人も部屋干しをせざるをえないのかもしれないが、一方では共働き家庭が増えてきていることもあってか、日常的に部屋干しという人も近頃では多いようだ。そこで、部屋干しのコツを家事アドバイザーの矢野きくの氏に聞いた。

湿度が上がり、じめじめした日が続く梅雨まで、あとちょっと。洗濯物はお日様の力でパリッとさせたい外干し派にとっては、イライラが募る季節だ。そこでおすすめしたいのが「部屋干し」。「えっ?」と思う人もいるだろう。だが、部屋干しのメリットは思いのほか、多い。実際、家事アドバイザーの矢野きくの氏も20年来の部屋干し派だ。

家事アドバイザー 矢野きくの

「いつでも、洗濯したいときに、洗って干せるという時間的制約のなさと、花粉やPM2.5などの外的要因から衣類を守るという点において、部屋干しには外干しにないメリットがあります。

干す環境を整え、干し方を工夫すれば、外干しと遜色のない仕上がりになります。共働き世帯が増えるなど、近年ではライフスタイルも大きく変わってきたことから、時間にとらわれない部屋干しを見直してみてもよいのではないでしょうか」と言う。

ダイキンが行ったアンケート調査「共働き核家族世帯における住宅内空気の困り事調査」(2019年4月実施、n=400)からも、共働き世帯において部屋干し派が増加していることがうかがえる。共働き世帯の2割以上が「毎回部屋干し」、6割以上が「状況に応じて部屋干し」と、合わせて85%近くが「部屋干し経験あり」。干す場所は、「リビング」が半数近くと圧倒的だった。

部屋干しの理由は「雨の日対策」が多く、花粉対策や夜間に洗濯するからという回答も多い。また部屋干しの不満に多い「カラッと乾かない」「外干しより乾くのに時間がかかる」「部屋がじめじめする」は、湿度に関する困りごとで洗濯物が臭くなる原因だ。

雑菌の繁殖を抑えることと、速乾がカギ

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実際、部屋干しの不満では「洗濯物が臭くなる」という回答も38.3%もあった。しかし、矢野氏は「臭いの原因は、洗濯物に残っている雑菌が、長時間湿っていることで繁殖するから。雑菌をできるだけ抑える工夫をすれば、臭わないようになります」と話す。

では、どうすればいいのか。ポイントは洗濯したものに雑菌を残さないようにする、極力短時間で乾かす、という2点に集約される。これを踏まえたプロ実践の部屋干しのコツは次の5つだ。

<雑菌を残さないために>

1. 洗濯する環境を整える

洗濯機を清潔な状態に保つことが大前提。洗濯槽専用洗剤を使って定期的に掃除をする。洗濯が終わった後は、洗濯機のふたを開けておいて内部を乾燥させる。部屋干し専用の洗剤や漂白剤を使うのも1つの手段だ。

2. 洗濯物を湿ったまま放置しない

すぐに洗濯物を干せない場合は、「すすぎ」が終わった(水に浸かった)状態で一時中断。「脱水」後は、すぐに干す。なお、布製品用消臭スプレーを使用する場合は、乾いてからではなく、洗濯物が湿っている段階で使うのが効果的。

3.干す場所を選ぶ

カーテンレールにかけたり、寝室に干したりする人は案外多いが、カーテンや寝具に湿気が移るとカビの原因に。そうなると、次に干したときに洗濯物へカビが移る可能性がある。また衛生上の問題もあるので、こうした場所はできるだけ避ける。

<速く乾かすために>

4. 間隔を空け、面積を広くして干す

濡れているものは風にさらすと水分が飛びやすくなり、速く乾く。洗濯物同士は風通しをよくするために、間隔を空けて干す。1つひとつの洗濯物も重なり合う部分を少なくして、風にさらす面積を広くする。例えば、Yシャツなどはボタンを開ける。タオル類は半分に折って吊るすのではなく、片側を短くして二重になる部分を減らす。乾きにくいデニムなどは洗濯用ハンガーのピンチで胴回りを挟み、筒状にする。靴下は片方ずつ、離して干す。

5.風を当て、除湿する

扇風機や空気清浄機、除湿機などを使って、洗濯物に直接風を当てる。エアコンがリビングにある家庭は多いので、リビングに干すならエアコンの除湿機能やランドリー機能を使うのが手軽で効率的かもしれない。

その際は、部屋干しする30分ほど前から除湿運転を始め、部屋の湿度をあらかじめ下げておくと乾くまでの時間を短縮できる。洗濯物の量にもよるが、乾燥にかかる時間が半分程度になることも。干す場所はエアコンの吸い込み口の近くがおすすめ。最近はエアコンの前に設置できる物干しがあるので、それらを使うのもいいだろう。

扇風機や空気清浄機、除湿機などを使って、洗濯物に直接風を当てる。エアコンがリビングにある家庭は多いので、リビングに干すならエアコンの除湿機能やランドリー機能を使うのが手軽で効率的かもしれない。

その際は、部屋干しする30分ほど前から除湿運転を始め、部屋の湿度をあらかじめ下げておくと乾くまでの時間を短縮できる。洗濯物の量にもよるが、乾燥にかかる時間が半分程度になることも。干す場所はエアコンの吸い込み口の近くがおすすめ。最近はエアコンの前に設置できる物干しがあるので、それらを使うのもいいだろう。

家事のスタイルを変えれば、毎日がもっと楽しくなる

最近では、脱衣所などの小さな空間に設置できるエアコンが登場しているし、部屋干しにフォーカスした「ランドリー機能」を搭載したエアコンもある。性能自体も一昔前に比べると格段に向上しているので、チェックしたいところだ。

「私たちの暮らしはどんどん変化しています。家事も従来のやり方にこだわるのではなく、今の時代に合ったやり方にシフトさせていったらよいのではないかと思います。エアコンなどを上手に使った部屋干しも、その1つ。家事に費やす労力と時間を減らせれば、ほかにできることが増え、人生が豊かになるはずです」と矢野氏はアドバイスする。

部屋干しの不満は少しの工夫で解決できる。コツを押さえて、快適に梅雨を過ごそう。

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