青山学院大学「新学部開設」にかける思いとは 「地域から日本を変えていく人材」を育成

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人口減、超高齢社会の到来を本格的に迎える日本にとって、地域を支えるリーダーの創出は喫緊の課題だ。そんな社会的な要請に真正面から応えようとしているのが、2019年4月にコミュニティ人間科学部を開設予定の青山学院大学である。地域の課題を解決できる人材を養成する、その思い、具体的な学びの特長とは何か。新学部開設準備室副室長を務める、青山学院大学教育人間科学部の鈴木眞理教授に話を聞いた。
青山学院大学
教育人間科学部教授
新学部開設準備室副室長
鈴木眞理

青山学院大学では2019年4月、「コミュニティ人間科学部」を新たに開設予定である(収容定員増認可申請中)。その目的は、地域を活かし、地域で活きる”実践知”によって、地域の未来創造に貢献できる人材の養成にある。今後も日本の地域コミュニティが持続可能で活力ある社会であり続けるためには、自律的な人々によって構成されるコミュニティの形成の重要性が増しており、地域で生活しながら、地域をつなぎ、コミュニティの創造を担う、地域のスペシャリストが必要となっているのだ。鈴木眞理(まこと)教授は次のように語る。

「本学は社会的要請に応えるかたちで、これまでも早い段階から国際的な感覚を持った人材の養成に努めてきましたが、今は時代のニーズとして地域コミュニティに貢献する人材の育成が問われるようになりました。2011年の東日本大震災後には、学生が主体となってボランティアステーションを立ち上げ、さらに2016年には学生・教職員による社会貢献の促進を図るため、学内にボランティアセンターを設置するなど新たな試みも本格化しており、公助、共助の観点から地域のスペシャリストを育成する新学部開設を目指すことになったのです」

青山学院のスクール・モットーは「地の塩、世の光」(聖書 マタイによる福音書第5章13―16節より)。社会の汚れを防ぎ、清める人材としての「地の塩」、人々を灯(ともしび)のように導き、明るさと温かさを与えるのが「世の光」。まさに新学部は、世のため人のために貢献する人を育成するという、このスクール・モットーにかなう形で開設させる。

「コミュニティ人間科学部の設置は必然的なことであり、教育学と社会学を基礎とした学部として、地域に密着しながら教育や研究を進めていく方針です」

コミュニティ人間科学部の入学定員は240名で、4年間相模原キャンパスで学ぶ。その具体的な特長とは何か。

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